発売日 2021/03/23
判型 四六判 ISBN 978-4-336-07098-2
ページ数 336 頁 Cコード 0095
定価 2,200円 (本体価格2,000円)
実業家として引退を宣言した後も、渋沢は多数の企業に世話役として関わり、首都東京が関東大震災に襲われると、政財界の期待を受けて復興に率先努力する。また高齢を押して渡米するなど、民間外交の道を開き実績を築いていた渋沢は、アメリカで排外主義による排日移民法が成立すると、日米間の対立回避に尽力する。さらに日本が世界の先進国に並ぶために、社会公共事業に注目し、衛生・福祉における制度・施設の充実をはかるなど、年齢を感じさせない活動を最期まで続けた。当時の記録や関係者の貴重な証言を多数引用することで、渋沢の存在の大きさを伝える完結編。最終巻。
白石喜太郎 (シライシキタロウ)
明治21年、土佐生まれ。東京高等商業学校(現一橋大学)出身。第一銀行で働く。後に渋沢栄一事務所に入所以来、渋沢の晩年まで秘書を務めた。昭和20年没。
一、報効会
二、対外関係
連合国傷病兵罹災者慰問会
『ヘボン講座』と『聖路加』
日華実業協会 国際連盟協会
世界日曜学校後援会 日米船鉄交換仲裁人
三、陞爵
四、四度太平洋を渡りて
理由書
金門迎得太平春
五、生活改善の標本
六、大震災
大正十二年九月一日
大震災善後会
帝都復興審議会
七、子爵を凝視して
世間の父
聖なる後姿
故山への憧憬
八、排日移民法
決議まで
辞せぬ覚悟
九、日仏会館
十、世話業
製鉄銅調査委員会
日本無線電信会社
復興建築助成会社
十一、社会公共事業
修養団後援会 寛永寺、浅草寺、その他
日本放送局 楽翁公遺徳顕彰会
バチェラー学団後援会 如水会
十二、対外関係
タウンゼント・ハリス遺蹟保存会
グラント植樹記念碑
日本国際児童親善会
太平洋問題調査会
十三、癩予防協会
十四、救護法の実施
十五、寂しさ増さる後姿
十六、米寿祝賀会
十七、栄誉
十八、手術
十九、永眠
二十、葬儀