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イスラームニオケルチョッカンノケンキュウ

イスラームにおける直観の研究

発売日 2024/04/16

判型 四六判   ISBN 978-4-336-07635-9

ページ数 256 頁   Cコード 0014

定価 3,520円 (本体価格3,200円)

内容紹介

信仰に覚醒するのは、人の持つ直観の才覚に依っている。そこに直観研究の原点と意義が見出される。しかしいざそれは何かと問われると、直ちに即答は難しい。それほどに分かっているようで、不分明なものである。

本書はこの「直観」がイスラームにおいてはどのように把握され、解釈されてきたかを、古典と現代の文献に依拠しつつ可能な限り解明しようとする。幾多の学識者の見解はもとより、原典であるクルアーンと預言者伝承における同課題の扱われ方についてもかなりの頁数を割いて整理、分析している。

このような、ほとんど突っ込んで解析されてこなかった分野を明らかにすることは、宗教信仰に新たな分析の光を当てる試みといえる。そしてこれは「信仰学」確立の一端とも位置付けられる。本書は狭い意味のイスラーム学だけではなく、宗教研究一般にも新たな一石を投じるものである。

著者紹介

水谷周 (ミズタニマコト)

京都大学文学部卒業。博士(イスラーム思想史、ユタ大学)。社団法人日本宗教信仰復興会議代表理事、日本ムスリム協会理事、国際宗教研究所顧問などを務める。日本における宗教的覚醒とイスラームの意義の啓発に努める著作多数。
イスラーム信仰関係以外の著作として、『現代アラブ混迷史 : ねじれの構造を読む』(平凡社)、『集団的自衛権とイスラム・テロの報復』(青灯社、共著)、『Liberalism in
20th Century Egyptian Thought: The Ideologies of Ahmad Amin and Husayn』(Amin, London, I.B. Tauris)などがある。

森伸生 (モリノブオ)

1951年福岡県出身。拓殖大学政経学部卒業および在サウジアラビアウンム・ル・クラー大学イスラーム神学部卒業。専攻分野はイスラーム神学、法学、サウデイアラビアを中心とした中東地域研究。在サウジアラビア日本大使館専門調査員、拓殖大学イスラーム研究所教授・所長を経て、2022年4月より拓殖大学名誉教授・イスラーム研究所長。
主要著書に『ユーラシア東西文明に影響したイスラーム』(共著)(自由社2008年)、『近代日本のイスラーム認識―ムスリム田中逸平の軌跡から―』(共著)(自由社2009年)、『近代日本のイスラーム(シャリーア)認識』(共著)(田中逸平研究会2012年)、『サウディアラビア 二聖都の守護者』(山川出版2014年)、『中東・イスラーム世界への30の扉』(共著)(ミネルヴァ書房2021年)、『君主制諸国』(共著)(ミネルヴァ書房2023年)などがある。

前野直樹 (マエノナオキ)

大阪外国語大学地域文化学科中東地域文化アラビア語専攻および在ダマスカス ファトフ・イスラーム学院大学シャリーア(イスラーム法)学部卒業。日本サウディアラビア協会・日本クウェイト協会常務理事・事務局長。日本ムスリム協会理事。

目次

一、直観研究について
二、原典に見る直観
三、諸説に見る直観論 
*各論の特徴点一覧
ア.イブン・アルジャウズィー
イ.アルガザーリー
ウ.イブン・タイミーヤ
エ.アルジャウズィーヤ
オ.アフマド・アミーン
カ.アルブーティー
キ.アルカラダーウィー
四、本書執筆者の見解

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