キタガワタミジ メキシコカラニホンヘ
北川民次 メキシコから日本へ
発売日 2024/07/03
判型 B5変型判 ISBN 978-4-336-07599-4
ページ数 296 頁 Cコード 0071
定価 3,850円 (本体価格3,500円)
「元来美術は精神を燃え立たせ、抵抗の力を与え、勝利への道を拓く可きものなのだ」。
革命期のメキシコで学び、帰国後は日本社会の現実を常に批判的精神をもって見つめつつ、新しい芸術のあり方を模索した北川民次。その類まれなる創造の軌跡を、メキシコの画家との交流や美術運動との関わり、壁画や絵本制作への情熱、美術教育家としての思想や方法論など、多彩な側面からたどる。
(生誕130年記念出版/名古屋市美術館・世田谷美術館・郡山市立美術館巡回展公式カタログ/一部バイリンガル)
名古屋市美術館 (ナゴヤシビジュツカン)
世田谷美術館 (セタガヤビジュツカン)
1986年(昭和61年)3月30日開館。砧公園の一角に位置する。恵まれた自然環境を存分に生かした建築デザインは、建築家内井昭蔵によるもので、内井はこれにより毎日芸術賞・日本芸術院賞を受賞した。近現代の作品を中心に、日本国内はもちろん、海外の作品も含め、これまで約18,000点の美術作品を収集。アンリ・ルソーや素朴派の作品、世田谷区ゆかりの作家の作品が、コレクションの大きな柱となっている。美食家で、書、器といった様々な分野で才能を発揮した北大路魯山人の作品も特色あるコレクションとなっている。
郡山市立美術館 (コウリヤマシリツビジュツカン)
ごあいさつ Foreword
越境するヒューマニスト――北川民次の制作をめぐって(勝田琴絵)
[図版 Catalogue]
Ⅰ 民衆へのまなざし Painting Ordinary People
❖Column 01 ニューヨークでの北川民次
Ⅱ 壁画と社会 Murals and Society
❖column 02 メキシコ壁画運動と北川民次
❖column 03 藤田嗣治との交流
Ⅲ 幻想と象徴 Fantasy and Symbolism
❖column04 『コンテンポラネオス』に登場した画家たち
Ⅳ 都市と機械文明 The City and the Machine Age
❖column 05 ジョン・マリンの都市風景
❖column 06 メキシコの前衛「エストリデンティスモ」
Ⅴ 美術教育と絵本の仕事 Work in Art Education and Picture Books
❶前衛運動と版画 The Avant-Garde and Printmaking
❖column 07 グループ「¡30-30!」とホセ・グアダルーペ・ポサダの再発見
❷メキシコ野外美術学校 Mexican Open-Air Schools of Painting
❖column 08 1920-30年代メキシコの美術教育
❸戦時中の絵本制作 Wartime Production of Picture Books
❖column 09 戦時統制下の絵本制作と北川民次
❹新しい児童美術の実験 Innovation and Experimentation with Children’s Art
❖column 10 名古屋動物園児童美術学校
エピローグ 再びメキシコへ Epilogue: Back in Mexico
❖column 11 北川民次のアトリエ――瀬戸の保存活動
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[論考 Essays]
北川民次とともにあった「アメリカ」―—進歩主義教育との接点に着目して(西郷南海子)
1920年代メキシコの「民衆の表現」と北川民次へのまなざし――雑誌『フォルマ』を中心に(塚田美紀)
「素材」との対話―—北川民次の絵画制作(新田量子)
[北川淑子インタビュー]義父・北川民次のこと(聞き手・編集:塚田美紀+勝田琴絵)
[資料編 Appendix]
文献採録(勝田琴絵 編)
メキシコの日本人画家〔1928年〕(フランシスコ・ディアス・デ・レオン/長野太郎 訳)
メキシコの革命的芸術家たちによる抗議文〔1928年〕(¡30-30! /長野太郎 訳)
メキシコ・インディアンの児童画〔1940年〕(北川民次/勝田琴絵 訳)
童画への考察〔1943年〕(北川民次)
新しい神様 ―—壁画とタブローに就て―—[1953年〕(北川民次)
壁画制作者の立場から〔1960年〕(北川民次・矢橋六郎)
トマトビルの壁画制作〔1962年〕(北川民次)
メキシコの版画〔1977年〕(北川民次)
北川民次 久保貞次郎宛 書簡抄(勝田琴絵 編)
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年譜(新田量子+勝田琴絵 編)
主要文献目録(塚田美紀 編)
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作品リスト List of Works