1. トップページ > 
  2. 芸術・芸能 > 
  3. 映画 > 
  4. 和田誠 映画の仕事

ワダマコト エイガノシゴト

和田誠 映画の仕事

発売日 2023/12/19

判型 A4変型判   ISBN 978-4-336-07579-6

ページ数 144 頁   Cコード 0074

定価 3,520円 (本体価格3,200円)

内容紹介

日本を代表するグラフィックデザイナー・イラストレーター、そして映画監督としても活躍した和田誠。
その生涯を通して創造の泉であり、人生の友であった「映画」にまつわる、知った・描いた・語った・集めた・撮った仕事を余すところなくオールカラーで紹介。
最高の“映画ファン”による、限りない映画愛をいまここに。
お楽しみはこれからだ!

【本書の特徴】
◆膨大な仕事の中から「映画」だけにテーマを絞った初の内容!
和田誠が手がけた約60年間の仕事は多岐にわたるが、本書では「映画」にテーマを絞り、「知った・描いた・語った・集めた・撮った」という5つの切り口によってその仕事を余すところなく紹介。

◆手がけた映画ポスターや装丁した映画書が勢ぞろい!
若き日に手がけた「日活名画座」ポスターから劇場公開用・映画祭などのポスターまで、そして俳優・監督などのイラストレーションを活かしつつ装丁を手がけた映画書の数々をオールカラーで収録。

◆《映画監督・和田誠》に再注目!
『麻雀放浪記』をはじめとした優れた長篇作品を世に送り出し、異業種監督でありながらスタッフにも慕われたという映画監督としての和田誠に改めて注目。直筆絵コンテや使用脚本など、貴重な資料を多数収録。また、和田誠とともに脚本を執筆した長谷川隆によるエッセイも収録。

◆和田誠旧蔵の映画フィルムやポスターのコレクションを公開!
和田誠が情熱を注いで集めた映画フィルムやポスターのコレクションを紹介。合わせて、村上春樹によるエッセイ(初出『愛蔵版 お楽しみはこれからだ』栞[国書刊行会、2022年])も収録。

【各章概要】
◆第1章 映画を知った
和田誠は幼少期から映画に親しんでいたが、本格的に映画熱が花開いたのは戦後、中学生になってからであった。
本章では、生涯の一本となった『ジョルスン物語』について綴ったものをはじめとした若き和田誠が残した映画ノート、「ポスターを作る人になりたい」という望みを育んだきっかけ、そして若きデザイナーの登竜門であった日宣美賞受賞作について紹介する。

◆第2章 映画を描いた
和田誠が半世紀以上にわたって手がけた国内外の映画ポスター、映画書の装丁・挿画などを紹介する。

◆第3章 映画を語った
和田誠は映画の印象的なシーンをいつでも視覚的に引き出すことができる抜群の記憶力を備えていた。ビデオで映画を見直すことのできない時代にその能力は発揮され、1973年から「キネマ旬報」ではじまった連載「お楽しみはこれからだ」では、軽妙なタッチで映画の名セリフとそれぞれのシーンの魅力を描き、そして語り尽くした。その後も映画にまつわる数々の著作を残したが、自らを「評論家」や「批評家」と見なすことは決してなく、和田誠は常に「映画ファン」を自称していた。
本章では、和田誠の著作やその直筆原稿を紹介する。

◆第4章 映画を集めた
映画をめぐる和田誠のさまざまな活動の中で、比較的知られてこなかったのが映画フィルムやポスターなどの収集である。本章では、ときには自身の監督作品のセットを飾った和田誠旧蔵のアメリカ映画のオリジナル版ポスターを中心に紹介する。

◆第5章 映画を撮った
和田誠は、自らの絵をベースに、映画への思いと愉快なパロディを詰め込んだアニメーション『MURDER!』で評価されていたが、名プロデューサー角川春樹によるアイデアで異業種監督として劇場用の長篇映画『麻雀放浪記』を作ることになる。
本章では、堂々たる完成度で多くの賞を受賞した『麻雀放浪記』をはじめ、『快盗ルビイ』や『真夜中まで』など、和田誠が残した多彩な監督作品を貴重な撮影時の資料とともに紹介する。

■本書は、以下の展覧会に関連して刊行されました。
和田誠 映画の仕事
会期:2023年12月12日(火)―2024年3月24日(日)
会場:国立映画アーカイブ展示室
主催:国立映画アーカイブ
協力:和田誠事務所、多摩美術大学アートアーカイヴセンター
https://www.nfaj.go.jp/exhibition/makotowada2023

著者紹介

国立映画アーカイブ (コクリツエイガアーカイブ)

映画フィルムや映画関連資料を広く収集し、その保存・研究・公開を通して映画文化の振興をはかる日本で唯一の国立映画機関。
昭和27(1952)年に設置された国立近代美術館の映画事業(フィルム・ライブラリー)に始まり、昭和45(1970)年の東京国立近代美術館フィルムセンター開館とその後の活動を経て、平成30(2018)年、独立行政法人国立美術館の6番目の館として設立された。平成7(1995)年には建物をリニューアルし現在に至る。
英語名称:National Film Archive of Japan
URL:https://www.nfaj.go.jp

目次

ごあいさつ Foreword
第1章 映画を知った
第2章 映画を描いた
第3章 映画を語った
第4章 映画を集めた
第5章 映画を撮った
和田誠と映画音楽
『和田誠 映画の仕事』に寄せて――長谷川隆(脚本家)
図版一覧

同じ著者・訳者の作品

脚本家 黒澤明

脚本家 黒澤明

国立映画アーカイブ槙田寿文 監修

定価3,520円(税込)

若き日から脚本を執筆することで成長してきた黒澤明。数多の傑作脚本をはじめ、他の監…

公開70周年記念 映画『羅生門』展

1950年8月26日の劇場公開以降、日本映画の水準の高さを世界に知らしめた傑作『…

旅する黒澤明

旅する黒澤明

国立映画アーカイブ 監修

定価2,860円(税込)

ヴェネチア国際映画祭で『羅生門』が金獅子賞を受賞して以来、世界の映画界を席巻して…


ページトップへ