ショミンシンコウジテン
江戸東京 庶民信仰事典
発売日 2025/02/21
判型 A5判 ISBN 978-4-336-07565-9
ページ数 493 頁 Cコード 0020
定価 4,950円 (本体価格4,500円)
富士塚、庚申塔、稲荷の小祠、石の地蔵尊や性神、里修験の足跡、石仏や御神木、妖怪や幽霊の噂の残る場所、閻魔王や奪衣婆、遊郭跡や遊女の墓など、東京は江戸の名残を残す庶民信仰スポットが多々残る、まさに「宝の山」だ。本書は、『江戸名所図会』『武蔵風土記稿』『江戸神仏願懸重宝記』などの諸文献にも依りながら、23区内の約500件の庶民信仰スポットを踏査。著者自ら撮影した700枚を超える写真とともに、その縁起、迷信・俗信、御利益などを解説する。各所の地図も付し、巻末には索引(社寺名等/事項・人名等)と巡拝ガイド(住所別/御利益別)を掲載。通読するもよし、散歩のお供にするもよし、事典としても有用な、現代版「江戸神仏願懸重宝記」。
川副秀樹 (カワゾエヒデキ)
1949年東京都立川市生まれ。中央大学経済学部卒。Gデザイン事務所経営を経て著作・編集業。民俗学や庶民信仰・民間神仏の研究、取材を重ね、飯縄信仰・第六天信仰・憑物などの関係著書を執筆。2014年より著書読者を対象とした「東京発掘散歩隊」を主催。1960~70年代黒人音楽にも造詣が深く、自身もライブを行うなど多彩な活動を行う。現在サブカルチャー教室『狐狸囃子塾』を主催。月に一回「江戸東京の庶民信仰」や「想山著聞奇集」の解説を行っている。
著書に、『スキャンダラスな神々:妖術・飯縄の法とクダ狐 霊狐と天狗の合体大魔神』(龍鳳書房)、『東京「消えた山」発掘散歩:都区内の名(迷)山と埋もれた歴史』『東京の「年輪」発掘散歩:旧街道ごとにたどる大都市の「境界」』『東京の「怪道」をゆく:遊郭の変遷、隅田川周辺、七不思議や妖怪伝説』『「第六天」はなぜ消えたのか:東京謎の神社探索ガイド』(以上、言視舎)などがある。
はじめに
第一章 庶民信仰における民俗神と精霊
第二章 主尊格神仏に求める庶民利益
第三章 原初的精霊―ー石神と性神
第四章 石・水・橋・文字の霊力
第五章 現代のアニミズム
第六章 神に昇格した人の魂魄と執念
第七章 地獄界、冥界への信仰
第八章 稲荷に求める庶民利益
第九章 地蔵に求める庶民利益
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索引(社寺名等/事項・人名等)
巡拝ガイド(住所別/御利益別)