発売日 2023/12/22
判型 四六変型判 ISBN 978-4-336-07507-9
ページ数 424 頁 Cコード 0093
定価 2,420円 (本体価格2,200円)
「いやあね、私そんな光源氏大嫌い!」
老婦人が孫娘らに語り聞かせる、源氏物語講義の夕べ。
少女小説の第一人者・吉屋信子のまなざしが、光源氏と女性たちの華やかなりし日々を新鮮に照らし出す。『源氏物語』全五十四帖を誰でも愉しみながら理解できる、柔らかで明快な入門書としての現代語訳。
田辺聖子の解説再録に加え、新たに角田光代による書き下ろし解説を付した新装版。
装幀:長井究衡
カバー装画:京極あや
吉屋信子 (ヨシヤノブコ)
1896年~1973年。新潟県生まれ。新聞や女性向けの雑誌に数多くの作品を発表し、主に大衆小説および少女小説の分野で多大な読者の支持を得る。1920年に刊行された『花物語』は“女学生のバイブル”といわれベストセラーとなった。戦後は新たな境地をひらき、52年には『鬼火』で第四回日本女流文学者賞を受賞。67年、菊池寛賞を受賞。大正から昭和へかけての文学史上にひとつの地位を築いた。著書に、『花物語』『あの道この道』『わすれなぐさ』『徳川の夫人たち』『女人平家』その他多数。
角田光代 (カクタミツヨ)
1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。1990年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、2005年『対岸の彼女』で直木賞、06年「ロック母」で川端康成文学賞、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞、11年『ツリーハウス』で伊藤整文学賞、12年『紙の月』で柴田錬三郎賞、『かなたの子』で泉鏡花文学賞、21年『源氏物語』訳で読売文学賞。ほか受賞・著書多数。
序章
桐壺
帚木
空蝉
夕顔
若紫
末摘花
紅葉賀
花宴
葵
賢木
花散里
須磨
明石
澪標
蓬生
関屋
絵合
解説 角田光代