フツカヨイ

二日酔い

その正体を探し求めて  

発売日 2021/12/20

判型 A5判   ISBN 978-4-336-07207-8

ページ数 536 頁   Cコード 0020

定価 5,940円 (本体価格5,400円)

内容紹介

愛飲家必読の長編叙事詩。二日酔いの歴史と科学を通して、読者を夢中にさせる陽気な、時には苦痛すら与える旅に連れていってくれる。筆の赴くまま、硬軟とりまぜて自由奔放に綴られた「酔っ払い放浪記」。
訪問先は、きらきら輝く近代的な享楽の町、ラスベガス、古き良き時代の中世イングランド、ジンの狂気に燃え上がった近世のロンドン、ギャングと密造酒と暴力の町、デトロイト、甘美な退廃におぼれるアムステルダムやニューオーリンズ、さわやかな空気のスコットランド高地、アルプス山中の保養地。
時空を超えて訪れた世界は、古代ギリシア神話(デュオニソス)の世界、古代ローマの街角、不思議の国のアリスの世界、ジキル博士とハイド氏の住んだ館、映画『ロンドンの狼男』の世界、映画『ワールズエンド』の世界。
二日酔いで挑戦した冒険ゲームは、レーシングカー、ライフル射撃、戦闘機での空中射撃戦、バンジージャンプ、寒中水泳・・・・・・。

「一千年の長きにわたる飲酒の歴史にもかかわらず、飲みすぎを治療する方法について、人類は未だ意見の一致を見ていない。しかし、これこそ著者が見出そうと試みたことである。彼は世界中を旅行しながら、十年かけて調査研究を記述し、さらに数年かけて非公式な調査をした。酒と災難の繰り返しだったが、彼が指摘しているように、そしてインターネットで飲酒問題の解決策を模索している人たちが言うように、勢いを得た快楽主義こそが自らの正当性を証明することができるのであって、科学的な研究が二日酔いの治療に採用されることはほとんどない」――(英紙 ガーディアン)

著者紹介

ショーネシー・ビショップ・ストール

カナダ人著作家であると同時に、ジャーナリスト、教師、俳優でもある。
作家としては、2004年に出版されたDown to This: qualor
and Splendour in a Big-City Shantytown で一躍有名になった。
この本は、彼がトロントの悪名高いテント村(テントシテ
ィ)に潜入してホームレスたちと一緒に生活した一年間の
記録であり、次作、Ghosted(2010年)は自殺者の遺書を代
書するゴーストライターを主人公にした小説で、両作品と
もいくつかの文芸賞の候補作になった。
 著者は数十の新聞、雑誌に寄稿していたが、いまはその
ほとんどを続けていない。
 トロントで酒場を一軒所有していたが、経営は順調では
なかった。
 最近になり、ふたたび著作活動を始め(本作)、今まで通
り、とにかく楽観主義であることは言うまでもない。

下隆全 (シモタカマサ)

兵庫県出身、1965年に京都大学英文科を卒業、同年に総合商社「江商」(現在の「兼松」)に入社、大阪本社・福井支店勤務を経て、ドイツ、ビルマ(現ミャンマー)、インドなどの海外駐在の経験を重ねた。1999年の退社後、翻訳会社「ジェックス」で実務翻訳の経験を積んだ後、出版翻訳に転じた。主な訳書に、『ジェントルマン』、『地球のすばらしき樹木たち』、『エコデザイン・ハンドブック』、『ジョン・ディクスン・カーの世界』、『ミケランジェロの暗号』など(以上、すべて共訳)がある。単独の訳書としては、『世界陰謀史事典』、『HELP』、『解毒剤』、『ダイヤモンドの語られざる歴史』、『モーガン夫人の秘密』を上梓している。

目次

序文

第一部 ラスべガスでの体験
第二部 ラスベガス上空での体験
第三部 本末転倒の迎え酒
第四部 「中つ国」の帽子屋 
第五部 十二のパブで十二パイントのビ-ルを飲む
第六部 二日酔いゲーム
第七部 明るい未来  
第八部 屋上の虎
第九部 火山を乗り越えて
第十部 トカゲたちがあなたの涙を飲むとき
第十一部 洪水の後

一つの結論 二日酔いへ愛をこめて

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