タタカイノニホンシ
戦いの日本史 第1巻
総論・古代~鎌倉時代の戦い
発売日 2022/06/06
判型 B5判 ISBN 978-4-336-06578-0
ページ数 840 頁 Cコード 0021
定価 22,000円 (本体価格20,000円)
古代から戊辰戦争まで、我が国ではどのような時代背景のもとで、どのような経緯を経て「戦い」に至り、その戦いは実際にどのような形態・様相であったのか。さらにその戦いがその後どのような影響を及ぼしたかまでを追求し、細部に至るまで詳細に検討する全六巻のシリーズ。第一巻は総論・古代~鎌倉時代の戦いについて。
【第一巻概要】
大陸から農耕社会の伝搬とともに「戦い」も生まれる。小集団から「クニ」へ、さらに国家連合を経て大和王権によって統合されていった日本は、やがて大陸、特に半島情勢の影響を受けつつも政治的な統合を進め、蘇我氏の時代、白村江の敗戦、壬申の乱を経て律令国家としての歩みを始めた。その律令制も十世紀前半には崩壊し、治安の低下のなか摂関政治、院政の下で武士が台頭し、やがて平氏政権が誕生したが、源平合戦で勝利を収めた源氏が鎌倉に幕府を開き、武家政権が誕生する。鎌倉幕府は、初代将軍頼朝が死去した後に北条氏が台頭し、承久の乱や元寇などの争乱を経て、北条氏による執権体制、北条惣領である得宗による専制体制を確立していった。このような体制は幕府内の内部抗争や統治能力の弱体化を招き、元弘の乱によって幕府は滅亡した。ここに至る戦いの諸相を詳細に検討する。
田中恒夫 (タナカツネオ)
1949年生まれ。防衛大学校卒業。元防衛大学校助教授。元2等陸佐。
著・共著書に、『朝鮮戦争多富洞の戦い』(かや書房)、『戦場の名言』(草思社)、『歴史群像シリーズ 朝鮮戦争』(学研)、『朝鮮戦争――休戦50周年の検証・半島の内と外から』(慶応義塾大学出版会)、『図説朝鮮戦争』(河出書房新社)、共訳として『韓国戦争』全六巻(かや書房)などがある。
序
序章
第一章 古代の戦い
一 倭国における戦争の起源
二 邪馬台国の時代
三 大和王権の成立と対外出兵
四 倭の五王時代
五 継体天皇の時代
六 蘇我氏の時代
七 大化の改新
八 白村江の戦い
九 壬申の乱:弘文元年/天武元年(六七二年)
第二章 飛鳥・奈良・平安時代の戦い
一 飛鳥~奈良時代初期――律令国家の成立
二 奈良時代――律令制の最盛期
三 平安前期――律令制の再編成とその挫折
第三章 平安時代中・後期の戦い
一 律令制の崩壊と新たな国家体制の模索
二 承平・天慶の乱
三 摂関時代
四 院政と武士の台頭
五 平氏政権の成立
第四章 源平の戦い
一 源平争乱の序章
二 源頼朝の関東平定
三 木曾義仲の上洛戦
四 源平決戦
五 頼朝と義経の対立
六 奥州合戦
第五章 鎌倉時代の戦い
一 草創期の混乱
二 北条氏の台頭
三 承久の乱
四 執権政治
五 元寇
六 得宗専制体制の動揺
七 元弘の乱
主要参考文献
主要人名索引