あばれうしとかみさびるくま
暴れ牛と神さびる熊
供犠と霊送りの民俗誌
発売日 2017/10/23
判型 四六判 ISBN 978-4-336-06213-0
ページ数 262 頁 Cコード 0039
定価 2,970円 (本体価格2,700円)
ユーラシア各地に分布する動物の殺戮儀礼が意味するものとは――。農耕民、狩猟民地帯への長年のフィールドワークから得た知見をもとに、祭り、芸能、来訪神などを通して民俗儀礼のなかに見える「殺戮と豊穣」の関係を明らかにする。
星野紘 (ホシノヒロシ)
1940年新潟県生まれ。京都大学文学部卒業。現在、独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所名誉研究員、独立行政法人日本芸術文化振興会プログラムデイレクター。専攻、民俗芸能。
主な著書に、『歌垣と反閇の民族誌』(1996年、創樹社)、『歌・踊り・祈りのアジア』(2000年、勉誠出版、編著)、『芸能の古層ユーラシア』(2006年、勉誠出版)、『世界遺産時代の村の踊り』(2007年、雄山閣)、『過疎地の伝統芸能の再生を願って』(2012年、国書刊行会)など。
はじめに
第一章 人はなぜ歌い踊るのか
第二章 農耕地帯のむらの歌と踊り
一 日本のむらの歌と踊りの呼称の変遷
二 日本のむら社会での歌と踊りの役割
三 日本のむらの歌と踊りの魅力
四 中国のむらで出会った歌と踊りの傑作
五 《ロシア・中国・日本》の初春の訪れ神
第三章 歌垣の昔
第四章 狩猟地帯の西シベリアからの風
一 西シベリアの熊祭り
二 日本列島から見た熊祭りの歌と踊り
第五章 農耕民と狩猟民の演技の違い
一 暴れ牛と神さびる熊
二 「殺伐な」儀礼からの獅子舞考
第六章 熊と人と神
あとがき