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  4. 動物怪談集

ドウブツカイダンシュウ

動物怪談集

発売日 2018/10/25

判型 四六判   ISBN 978-4-336-06038-9

ページ数 432 頁   Cコード 0395

定価 6,600円 (本体価格6,000円)

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内容紹介

動物たちが怪異の主体として縦横無尽に活躍する、ファンタスティックでユニークな怪談集!

意匠絶巧の傑作奇談『雉鼎会談』
痛快洒脱な狐狸妖談『風流狐夜咄』
珠玉の浄瑠璃調怪談『怪談記野狐名玉』『怪談名香富貴玉』
弁惑物中随一の怪作『怪談見聞実記』

怪談・奇談の傑作五編を収録!

***作品別 各話目次***
『雉鼎会談』/藤貞陸編/宝暦5年(1755)刊 ※初翻刻
校訂=近衞典子
<全9話>
巻之一
 ・鼠を愛して道徳を失う
 ・蘭を夢みて美女を産む
巻之二
 ・嵯峨野の俳仙
 ・武蔵野の神童
巻之三
 ・男、女に変ず
 ・女、男を嚼(くら)う
巻之四
 ・猿の怨(あだ)、猨の情(なさけ)
 ・蜂の楽(たのしみ)、蜂の患(うれえ) 
巻之五
 ・義死孝女

『風流狐夜咄』/豊田軒可候/明和4年(1764)刊 ※初翻刻
校訂=網野可苗
<全9話>
巻之一
 ・藪の内の順咄
 ・大黒を困らす子待ちの田楽

巻之二
 ・拝まれて痛み入る野狐
 ・見廻の重箱
巻之三
 ・鼻の下の宮殿建立
 ・思ひ染た色衣
巻之四
 ・疱瘡神の迷惑
 ・座禅堂の昼寝の夢
巻之五
 ・人見世の神信心
 ・貧乏神の酒盛

『怪談記野狐名玉』/谷川琴生糸(和泉屋幸右衛門)/明和7年(1770)刊 ※初翻刻
校訂=高松亮太
<全25話>
巻之一
 ・八幡の彦右衛門会津下向の事
 ・狐会の太次兵衛事
 ・伊豆の国何某の事
 ・泉州堺死霊の事
巻之二
 ・五色鹿伊久要を助くる事
 ・阿州津田山の辺りにて怪しき事
 ・上町何某化生の事
 ・尼崎海道の事
 ・淵主の敵討の事
巻之三
 ・狐狸論之事
 ・蝮蛇(うわばみ)塚の事
 ・猿川猿塚猿村三つの因縁之事
 ・室の津八つ橋太夫の事
巻之四
 ・丹後の大江山之事
 ・一休和尚四国にて危き事
 ・和州百性京郎作の事
 ・九州鬼笛の事
 ・山州化生屋敷の事
 ・金花猫(またねこ)の事
 ・九州何某の船難風に逢ふ事
巻之五
 ・浮瀬三都大諷(おおさわぎ)の事
 ・肉食入道修行の事
 ・加茂川の事
 ・庵室にて百物語の事
 ・廻僧昔咄の事

『怪談名香富貴玉』/谷川琴生糸(和泉屋幸右衛門)/安永2年(1773)刊 ※初翻刻
校訂=田丸真理子
 <全19話>
巻之一
 ・甲州山家妖怪有し事
 ・飛脚吉野山にて歌よむ事
 ・江州竹嶋寺僧幽霊の事
 ・江州百姓一子を失ふ事
巻之二
 ・京新町蟇の出し咄
 ・妾の怨念妻の一言に服せし語
 ・狐人を殺し丈夫の一見理に服し自ら死したる事
巻之三
 ・狐恩がへしを致せし事
 ・魚荷妄者を助けし事
 ・越前の国大鼠出し事
 ・女の執念小袖に残りし事
巻之四
 ・大坂白髪町辺にて妖生の事
 ・稲村新蔵弘師を討取事 幷に名香富貴玉の由来
巻之五
 ・備中国座頭狼をくみとめし事
 ・京の士牧方にて鬼に逢し事
 ・河内国怪鳥の事
 ・肴屋幽霊を見たる語
 ・狩人、結之丞事 幷つげの事
 ・亀次郎桂川の事

『怪談見聞実記』/中西敬房(二代目加賀屋卯兵衛)/安永9年(1780)刊
校訂=小笠原広安
 <全21話>
巻之一
 ・洛東吉田村百姓六右衛門、狐に怨を報はるる事
 ・洛西壬生寺の西辺、宗玄火の事
 ・針医八木元竹、狸に化かされし事
 ・古狸、飛礫を打ちし事
巻之二
 ・摂州天王寺辺の百姓、狐の怨にて迷惑せし事
 ・女狐、男狐に去らるる事
 ・北国の杣人、山魅の為に害せられし事
 ・信州の杣人、悟といふ怪物に逢ひし事
巻之三
 ・摂州能勢郡の百姓、疫神を送り戻せし事
 ・洛東松原河原、狐の嫁入りの事
 ・畳屋何某、古狸に誑さるる事
 ・洛東建仁寺の古狸、種々人を誑せし事
 ・下京辺の医師、狐に化かされし事
巻之四
 ・古手屋何某、見越入道に逢ふ事
 ・諸国行脚の禅僧、狐つきを落とせし事
 ・建仁寺中の門前、癤(ねぶと)の図子、幽霊の事
 ・青侍、松が崎にて山神の祟りに逢ふ事
巻之五
 ・泉州堺の狐、御影参りをして百姓に送らせし事
 ・轆轤首、間違いの事
 ・乾魚の膏も夜陰には光りを出せし事
 ・臆病なる人、狸の間違いの事

解説=近衞典子、網野可苗、高松亮太

著者紹介

近衞典子 (コノエノリコ)

お茶の水女子大学大学院人間文化研究科比較文化学専攻中退。博士(人文科学)。現在、駒澤大学教授。専攻、日本近世文学。
上田秋成の小説や和歌・和文を中心に、近世中期の大坂騒壇との関わりや、京都や河内の人々との交流の中に秋成の文藝を位置づける研究などを行う。
著書に、『上田秋成新考―くせ者の文学―』(ぺりかん社、二〇一六年)、『秋成研究資料集成』(監修、クレス出版、二〇〇三年)、共著に、『上田秋成研究事典』(笠間書院、二〇一六年)、論文に、「秋成・唯心・生駒山人―『鳴鶴園記』の世界―」(『上方文藝研究』第十三号、二〇一六年六月)、「秋成資料紹介―『鳴鶴園記』の世界・続―」(『上方文藝研究』第十四号、二〇一七年六月)、「秋成文藝の魅力―小説・和歌・俳諧―」(『女子大国文』第一六二号、二〇一八年一月)など。

高松亮太 (タカマツリョウタ)

一九八五年新潟県生まれ。立教大学大学院博士後期課程中退。現在、県立広島大学専任講師。専攻、日本近世文学。
上田秋成の諸活動や賀茂真淵を中心とした近世和学の研究を行う。
著書に、『秋成論攷―学問・文芸・交流―』(笠間書院、二〇一七年)、『上田秋成研究事典』(笠間書院、二〇一六年、共著)、論文に、「賀茂真淵の実朝研究」(『国語国文』第八十四巻第六号、二〇一五年六月)など。

網野可苗 (アミノカナエ)

一九八七年埼玉県生まれ。上智大学大学院博士後期課程満期退学。専攻、日本近世文学。
お伽草子の近世期受容について、物くさ太郎を中心に研究。
論文に、「物くさ太郎の一代記――『物種真考記』にみる手法としての「実録」」(『近世文藝』第一〇四号、二〇一六年七月)、「『物くさ太郎』享受の一側面――黒本における物くさ太郎像を中心に」(『上智大学国文学論集』第四十七号、二〇一四年一月)など。

田丸真理子 (タマルマリコ)

一九九〇年神奈川県生まれ。立教大学大学院博士課程前期課程修了。現在、啓明学館高等学校教諭。専攻、日本古典文学。
論文に、「『蛇性の婬』における雄黄について」(『大衆文化』第十二号、二〇一五年三月)。

小笠原広安 (オガサワラヒロヤス)

一九九〇年青森県生まれ。駒澤大学大学院人文科学研究科国文学専攻博士後期課程在籍。専攻、日本古典文学。
梅暮里谷峨に関する研究発表を行うほか、『斯波遠説七長臣』をはじめとした江戸後期読本の研究に従事。
論文に、「〔翻刻〕『斯波遠説七長臣』(一)」(『論輯』四十二号、二〇一六年五月)など。

目次

『雉鼎会談』
『風流狐夜咄』
『怪談記夜狐名玉』
『怪談名香富貴玉』
『怪談見聞実記』

解説


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