ミライガクゲンロン
未来学原論
21世紀の地球との対話
発売日 2010/10
判型 菊判 ISBN 978-4-336-05317-6
ページ数 600 頁 Cコード 0036
定価 5,170円 (本体価格4,700円)
いまだ知られざる歴史哲学者・仲小路彰は、東京帝大哲学科時代、井上哲次郎、姉崎正治、和辻哲郎ら教授陣に「天才」と言わしめた。昭和22年に「未来学」「地球主義(グローバリズム)」という言葉と概念を使い、驚くべき壮大な体系的構想力で21世紀の日本の進路と世界の未来像を描いた。
仲小路彰 (ナカショウジアキラ)
明治34年東京生まれ。旧制五高、東京帝国大学哲学科卒。昭和12年から「世界史話大成」「世界興廃大戦史」などの大著に取り組む。戦後著書はGHQに没収され一時公職を追放される。間もなく地球主義、未来学という概念を提唱。「ロシア大革命史」「未来学原論」などの大著を刊行し、山中湖村に隠棲しつつも戦後の外交に隠然たる影響を与えた。
諸言 「未来学原論」発刊のために─未来学体系の一部として
第1部 理論篇
序 篇 未来文明創造の原型としての日本文化──二十一世紀世界の中核的媒体
第一篇 未来科学のグローバリズム的構成──文明革命の著導的原理と基本的主題
第二篇 綜合人間学について──人間革命の全体像のために
第三篇 現代文明心理研究と未来的心理分析──高次深層心理の問題
第四篇 未来観哲学の確立──いかになるか(would be)ではなく、いかになるべきか(should be)を予測する未来学の理論的基礎づけ
第五篇 原子力文明は生存しうるか──恐怖の世紀の呪縛のなかの西欧文明の未来的運命)
第2部 実現篇
序 篇 二十一世紀の理想と現実──現代総人口の三分の二はすでに二十一世紀人である
第一篇 地球的人間から宇宙的人間へ──グローバリズムからコスミカリズへ
第二篇 未来情報世界創造へのデザイン──未来文明の全感覚的触手スペシャリストよりグローバリストへ
第三篇 破滅か創造かの未来地球像──地球楽園か地球地獄か
第四篇 新しき地球信仰の照応──信仰の賭けはなされ、そしてそれは確率的に実現する。人類は何に賭けようとするのか
結びにかえて──明治百年に際しての二つの提案