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オトコタチノシラナイオンナ1

男たちの知らない女 Ⅰ

ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアの二つの生涯  

発売日 2026/12

判型 四六変型判   ISBN 978-4-336-07782-0

ページ数 444 頁   Cコード 0098

定価 3,960円 (本体価格3,600円)

内容紹介

『愛はさだめ、さだめは死』『たったひとつの冴えたやりかた』などの名作で知られる伝説のSF作家ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア、初の決定版伝記がついに登場。波乱に満ちたドラマチックな生涯を追った傑作ノンフィクション!

◎2006年全米批評家協会賞、2007年ヒューゴー賞、ローカス賞受賞

 ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアは1968年、鋭利で挑発的な作品群とともに突如SF界に現れた。男性的な文体で技巧を駆使した傑作を立て続けに発表し、「接続された女」「愛はさだめ、さだめは死」がヒューゴー賞、ネビュラ賞を受賞、現代SFのトップを特異な天才作家として活躍する。しかし、その正体は謎に包まれていた。
 1976年、彼がヴァージニアに住む61歳の女性であることが明らかになり、SF界に衝撃を与えた。彼女、アリス・ブラッドリー・シェルドンは1915年シカゴ生まれ、幼少期から小説家の母に連れられてアフリカの冒険旅行に参加、画家・陸軍隊員・CIAエージェント・実験心理学者……と転身を遂げた、驚くべき経歴の持ち主だった。
 その後も名作の誉れ高い『たったひとつの冴えたやりかた』等を刊行するが、87年突然凄絶な最期を遂げ、世界に新たな衝撃を与えた。そして、SFの頂点をきわめた伝説的作品群はいまも読みつがれている。
みずからのジェンダーとセクシュアリティをめぐる葛藤に苦しみながらも、野心にあふれ、時代のはるか先を歩んだ女性、アリス・B・シェルドン/ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア――本書はその矛盾に満ちた豊かな二つの人生を、日記・書簡などの厖大な未発表資料と関係者への綿密な取材をもとに詳らかにする、比類なき作家の決定版伝記である。

装幀:佐野裕哉

著者紹介

ジュリー・フィリップス (ジュリーフィリップス)

アメリカ、シアトル生まれ。伝記作家・評論家。文学・映画・フェミニズムについて《ニューヨーカー》《ヴィレッジ・ヴォイス》《ミズ》をはじめとする多くの雑誌に寄稿。本書で2006年全米批評家協会賞のほか、ヒューゴー賞、ローカス賞など多数受賞。著書にThe Baby on the Fire Escape: Creativity, Motherhood and the Mind-Baby Problem (2022)がある。現在アーシュラ・K・ル=グウィンの伝記を執筆中。

北川依子 (キタガワヨリコ)

京都府生まれ。京都大学卒、博士(文学)。東京科学大学リベラルアーツ研究教育院教授。専門はイギリス小説。訳書にハミルトン『孤独の部屋』(新人物往来社)、ジャクスン『鳥の巣』(国書刊行会)、メトカーフ『死者の饗宴』(国書刊行会、共訳)、ミッチェル『ボーン・クロックス』(早川書房)などがある。

目次

序章    ティプトリーとはだれ? いかなる人物?
第一章   無垢な女冒険家
第二章   アフリカ(一九二二‐二二年)
第三章   子供時代
第四章   家庭の食人種(一九二四‐二五年)
第五章   有名人(一九二五-二八年)
第六章   女子校(一九二九-三〇年)
第七章   デュ・モーリアのヒロインのごとく(一九三一年)
第八章   野心(一九三一-三三年)
第九章   「彼女に普通の生活を送るよう説得するのはとても不可能だとわかった」(一九三三-三四年)
第十章   愛のトラブル(一九三五-三六年)
第十一章  セックスと議論(一九三六-四〇年)
第十二章  戦争の熱気(一九四一-四二年)
第十三章  デモイン駐屯地(一九四二-四三年)
第十四章  ペンタゴンの地下で(一九四四年)
第十五章  ティング(一九四五年)
第十六章  地下に潜る(一九四六-四七年)
第十七章  ニュージャージーで鶏の孵化場を経営する(一九四八-五二年)
第十八章  諜報機関(一九五二-五五年)
第十九章  失踪と帰還(一九五五年)
第二十章  見ることを学ぶ(一九五六-五九年)
第二十一章 女性とともに(一九五〇年代)
第二十二章 博士号取得前奨学金第一〇九〇七番(一九六〇-六二年)
第二十三章 ネズミの科学(一九六三-六七年)
原註

男たちの知らない女 Ⅰ


*近刊

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