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シンヤクバン コドモノトラウマ・セラピー

新訳版 子どものトラウマ・セラピー

自信・喜び・回復力を育むためのガイドブック  

発売日 2022/08/23

判型 四六判   ISBN 978-4-336-07347-1

ページ数 296 頁   Cコード 0011

定価 3,080円 (本体価格2,800円)

内容紹介

突然の事故・医療行為・ペットロス・両親の離婚・性被害……子どもの心と身体にアプローチし、トラウマエネルギーを安全に解放すること。子どもの自然な回復力ために、あなたができる、大切なこと! 新訳版。

1.突然の事故・医療行為・ペットロス・両親の離婚・性被害・災害など子どもの心身に影響を与える様々な出来事があります。トラウマやPTSD(心的外傷後ストレス障がい)を理解し、対処するために保護者、援助職がみんなで共有したい情報をこの一冊に集約。   
2.圧倒からのショック状態を解決するために心と身体にアプローチすることで、誰でもトラウマのエネルギーを安全に解放することができます。子どもが自然な回復力を身につけるために、あなたができる、本当に大切なことをソマティック・エクスペリエンシング療法の創始者と子どもの専門家が分かりやすく説明。
3.大人が子どもをトラウマから守るために、子どもの神経をみんなで支え、その柔軟性を育んでいく方法を明示。本書はアフターコロナのセルフケアとしても役立つ知識や示唆に溢れています。

「本書はこれまで著者が子どもたちを救助した経験を、簡単な説明、ひらめき溢れる体験型エクササイズ、豊富な例示で伝えています。子どもの痛み、喜び、そして恐れについてどのように理解し敬意を払うかを教え、子ども・青年・成人がもっと幸せで、自信と回復力を持って日々を送れるよう応援する本です」マイラ・ローゼンバーグ(ニューヨーク州、ブルックリン・ブルーベリートリートメントセンター共同設立者)

著者紹介

ピーター・ラヴィーン

トラウマ研究において40年近く先駆的な役割を務める。ソマティック・エクスペリエンスを開発し、コロラドにあるソマティク・エクスペリエンストラウマ研究所(前・人間の豊かさのための財団)を創設し、その技法の普及に貢献した。NASAのスペースシャトル開発においてストレスコンサルタントを務め、アメリカ心理学会の大規模災害や民族政治紛争における心理研究において主導的役割を担ってきた。現在はケアが行き届いていない人々にSEが受けられるようにすることをミッションとしている。

マギー・クライン

理学修士、カリフォルニア州公認セラピスト。元スクールサイコロジスト、そして、現在はサイコセラピストとして約25年の経歴をもつ。同時に教師や保護者としての経験もある。SEと夢、アート、遊戯を統合したワークを行い、大人・カップル・青少年・子どもへのトラウマやストレスの予防や治療に従事している。アメリカやヨーロッパで、SEのシニアトレーナーとして専門家たちに教えると同時に、教育者向けに子どものためのワークショップもしている。2004年インド洋津波のあとタイに赴き、トラウマを受けた子どもたちへのグループワークに貢献した。

浅井咲子 (アサイサキコ)

公認心理師、ソマティック・エクスペリエンシング™ 療法プラクティショナー、上級コンサルタント。神経自我統合アプローチ[NIEA]開発者。
外務省在外公館派遣員として在英日本国大使館に勤務後、米国ジョン・F・ケネディ大学院カウンセリング心理学修士課程修了。現在、セラピールーム「アート・オブ・セラピー」代表。トラウマ、愛着、解離などによる問題や症状を改善することを実践しながら、多数の講演・講座も行っている。著書に「今ここ神経系エクササイズ」、「いごこち神経系アプローチ」(梨の木舎、2017年/2021年)、「安心のタネの育て方」(大和出版、2021年)など。翻訳書にK. ケイン/S. テレール「レジリエンスを育む」(岩崎学術出版、2019年〔共訳〕)、J. フィッシャー「トラウマによる解離からの回復」(国書刊行会、2020年)、「内的家族療法スキルマニュアル」(岩崎学術出版、2021年)〔共訳〕がある。

目次

第1章 人生におけるトラウマと回復力
5人の子どものトラウマ/トラウマはできごとそのものにではなく/トラウマへの道/回復力への道

第2章 感覚への気付きによって回復力を高める――ひたすら練習を繰り返して!
圧倒されている子どもに適切なサポートをする/回復力を培うための簡単なステップ/落ち着いた存在でいられるように/自分自身の感覚に親しむ/エクササイズ――感覚に気付く/エクササイズ――感覚を感じ振り子のリズムを探求する/エクササイズ――パートナーと一緒に感覚を追跡する/〝感覚の言語のアイディア集〟/エクササイズ――感覚の宝箱を作る/トラウマを予防するための応急処置――ステップ・バイ・ステップガイド

第3章 遊び、アート、詩を使って、回復力を取り戻す
サミーのストーリー/子どもの遊びを解決へ導くための4つの基本/〝ごっこ〟遊びを通して子どもを助ける/アート活動―粘土(または手作り粘土)、色ぬり、お絵かき/詩と絵を組み合わせて資源を作ろう

第4章 状況にあわせた対処法――遊園地の乗り物から動物に噛まれたときまで
事故や落下への応急処置/8つのステップによる応急処置のガイドライン/ショックを受けた子どもを助ける魔法のスキンシップ/子どもを落ち着かせ癒す言葉の力/エクササイズ――言葉の力を体験する/子どもが自信を取り戻すのに役立つ動物の詩/癒しのおはなしを作るために/医療トラウマを防ぐ/大人が子どもにできる手術や医療処置の前の準備/医療処置が緊急のとき/選択の余地のある手術/子どもの痛みに敏感になる/いじめや学校での銃乱射に関する考察

第5章 年齢と発達段階――健全な育ちを応援することで子どもに自信をつける
乳児の欲求に応える――安全と信頼の構築/幼児の欲求――「わたし(ぼく)がやるの!」/わんぱくざかりの3歳、4歳との〝かけひき〟/4歳から6歳の少年・少女の恋の練習/思春期の課題――私は何者なの?

第6章 性被害――リスクの軽減と早期発見に向けて
性被害によるトラウマの症状/性被害のリスクを軽減するために/性的な暴行とは何か?/大人ができる防止策/よい境界を築けるよう子どもにさせたいゲーム/デートレイプと青年期

第7章 別れ、離婚、そして死――悲嘆のプロセスを子どもが乗り越えられるように支える
グリーフの症状とトラウマの症状/離婚をどう捉えるか? バラ色、それとも闇?/離婚を乗り越える――子どもの心と身体の健やかさを保つ/子どものグリーフを手助けする/ペットの死を乗り越える/グリーフからさよならへ/エクササイズ――グリーフからさよならへ

第8章 地域にゲリラ戦を起こそう――子どもを恐怖から守るためのほんものの戦い
病院や診療所の改革モデル/家族中心志向の小児病院/地域での危機介入/学校での新しい緊急支援

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