チュウゴクブジュツシタイカン
増訂 中国武術史大観
発売日 2019/09/11
判型 A5判 ISBN 978-4-336-06282-6
ページ数 768 頁 Cコード 0022
定価 8,800円 (本体価格8,000円)
中国武術史の全容を明らかにする名著、待望の増補改訂。斯界に流布する数多くの虚妄を排し、古代から現代に至る中国武術の歴史と知られざる日中武術交流史まで、膨大な資料と技術の分析から網羅的に詳説する一大通史。貴重な図版多数収録。
笠尾恭二 (カサオキョウジ)
中国武術研究家。人間行動科学博士。日本での中国武術研究の第一人者。1939年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業。1960年度早大空手部代表委員。中国医術・整体医学研究家。少年時より空手・柔道に親しむ。大学卒業後天津出身の王樹金老師に師事、太極拳・形意拳・八卦掌を学ぶ。また香港中文大学留学中に林章松・鄧昌政・文智勇ら名人と謳われた三師と交流し、南北各派の武術を学ぶ。現在、内功武術楊柳会会長。笠尾整体院院長。
主な著書に『連続写真でみる新空手道入門 』(新星出版社)、『太極拳技法』(東京書店)、『中国拳法少林拳入門』(日東書院)、『太極拳血戦譜』(福昌堂)、『精説太極拳技法』(東京書店)、『発勁の秘伝と極意』(共著、BABジャパン出版局)、『対談秘伝剣術極意刀術』(共著、BABジャパン出版局)ほか多数。
序文
第一章 中国武術の起源と確立
第一節 古代中国における戦闘技術の発達
第二節 殷周時代の戦闘技術
第三節 拳法と角抵──徒手格闘術の起源と伝播
第四節 諸子百家の思想と武術への影響
第五節 中華帝国の成立と中国武術の確立
第二章 中国武術の発達Ⅰ 少林寺武術の源流と展開
第一節 達磨大師拳法開祖説の虚実
第二節 中国仏教史上における達磨
第三節 嵩山少林寺の歴史
第四節 明代少林寺の武僧
第五節 明代少林寺武術の実技
第三章 中国武術の発達Ⅱ 倭寇動乱期の兵法再興と日中武術交流
第一節 日本海賊の系譜
第二節 嘉靖期海寇反乱の激化
第三節 勇将戚継光による倭寇撃滅戦法と武術の再編
第四節 《拳経》三十二勢の分析──古流中国拳法のメルクマール
第五節 明代における日中武術の交流(一)──日本刀術の中国流伝
第六節 明代における日中武術の交流(二)──「鳥銃」の伝来とその普及
第七節 明代における日中武術の交流(三)──陳元贇と日本柔術の成立
第四章 中国武術の発達Ⅲ 太極拳武術の生成と発展
第一節 「太極拳」の成立過程
第二節 『太極拳経』と『陰符鎗譜』──王宗岳訣文の実体
第三節 内家拳の系譜
第四節 『寧波府志』〈張松渓伝〉の問題点
第五節 陳家溝陳氏一族の武術的伝統
第五章 中国武術の展開
第一節 清朝治下の秘密結社と南派少林拳の成立
第二節 琉球への拳法伝来──日本空手道の源流
第三節 義和拳の反逆
第四節 「国術」へ──辛亥革命と近代武術の普及発展
第五節 現代中国における「武術運動」
中国武術史簡略年表
主要参考文献
索引