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ナゼクニグニハセンソウヲスルノカ

なぜ国々は戦争をするのか  

発売日 2015/10/23

判型 四六判   ISBN 978-4-336-05927-7

ページ数 364 頁   Cコード 0031

定価 2,750円 (本体価格2,500円)

内容紹介

二度にわたる世界大戦から9.11を経て今世紀のイラク、アフガニスタンにおける戦争まで、指導者たちが戦争へと踏み出す「真実の瞬間」を、政治学のみならず、心理学、哲学、文学などの方法論までを縦横に駆使して探った戦争論の決定版。第二次世界大戦下、「日本のシンドラー」杉原千畝のヴィザでナチスのホロコーストから逃れるという稀有な経歴をもつ国際的な政治学者が、戦争がもたらしてきた悲惨を新たな視点から多角的に考察した、必読の代表作がついに邦訳なる。

著者紹介

ジョン・G・ストウシンガー (ジョン・G・ストウシンガー)

1927年ウィーン生まれ。カリフォルニア州のサンディエゴ大学の世界外交特任教授。ハーヴァード大学で博士号を取得、以後ハーヴァード、マサチューセッツ工科、コロンビア、プリンストン、ニューヨーク市立、テキサス州サンアントニオのトリニティの諸大学で教鞭をとった。1970年にはアイオワ州のグリンネル・カレッジとスイスのアメリカン・カレッジから名誉博士号を授与されている。
1963年にコロンビア大学のバンクロフト賞を受賞した、The Might of Nations: World politics in Our Timeほか数多くの著書がある。1967年から1974年までは国際連合の政治部副部長の任にあった。また米国外交評議会の会員でもある。

等松春夫 (トウマツハルオ)

防衛大学校人文社会科学群国際関係学科教授。
1962年米国ロサンゼルス生まれ。筑波大学人文学類(ヨーロッパ史)卒。早稲田大学大学院政治学研究科(政治思想)修士課程修了。オックスフォード大学大学院社会科学研究科(政治学・国際関係論)博士課程修了。D.Phil(International Relations).
主要業績:『日本帝国と委任統治―南洋群島をめぐる国際政治1914-1947』(名古屋大学出版会、2011年)、細谷千博+イアン・ニッシュ監修『日英交流史1600-2000』全5巻(東京大学出版会、2001年、共著)、軍事史学会編『日露戦争』全2巻(錦正社、2004~05年、編著)、波多野澄雄・戸部良一編『日中戦争の軍事的展開』(慶應義塾大学出版会、2006年、共著)、緒方貞子・半澤朝彦編著『グローバル・ガヴァナンスの歴史的変容―国連と国際政治史』(ミネルヴァ書房、2007年、共著)、軍事史学会編『PKOの史的検証』(錦正社、2007年、編著)、軍事史学会編『日中戦争再論』(錦正社、2008年、編著)、筒井清忠編『昭和史講義』1・2(筑摩書房、2015~16年、共著)、H・P・ウィルモット『第一次世界大戦の歴史 大図鑑』(創元社、2014年、翻訳監修)、R・G・グラント『海戦の歴史 大図鑑』(創元社、2015年、翻訳監修)、ジョン・G・ストウシンガー『なぜ国々は戦争をするのか』上・下(国書刊行会、2015年、監訳)。

比較戦争史研究会 (ヒカクセンソウシケンキュウカイ)

菅原健志(すがわら・たけし)神戸大学大学院国際協力研究科学術研究員。
齋藤大介(さいとう・だいすけ)2等陸佐。防衛大学校総合安全保障研究科後期課程在学。
栗原靖(くりはら・やすし)2等海佐。防衛省海上幕僚監部勤務。
関博之(せき・ひろゆき)3等海佐。防衛大学校総合安全保障研究科後期課程在学。
小数賀良二(こすが・りょうじ)2等空佐。防衛大学校防衛学教育学群准教授。
野村佳正(のむら・よしまさ)1等陸佐。防衛省防衛研究所戦史研究センター主任研究員。
源田孝(げんだ・たかし)空将補(退)。防衛大学校安全保障・危機管理教育センター長。
西澤敦(にしざわ・あつし)2等空佐。防衛大学校防衛学教育学群准教授。
加藤博章(かとう・ひろあき)日本学術振興会特別研究員(DC2)/名古屋大学大学院環境学研究科環境法政論講座博士課程在学。
篠﨑正郎(しのざき・まさお)3等空佐。防衛省統合幕僚監部勤務。

目次

 まえがき
 地図一覧
 著者紹介
 序章
 死神との約束(ランデヴー)

第1章 鉄の骰子――第一次世界大戦
 1 ドイツ皇帝の致命的な言質
 2 オーストリアのセルビアに対する最後通牒
 3 戦争抑止のための最後の方策
 4 鉄の骰子は投げられた
 結論
 原註
 訳註
 主要参考文献
 訳者による追加参考文献

第2章 バルバロッサ――ヒトラーのソ連侵攻
 1 ヒトラーとソ連
 2 スターリンとドイツ
 結論
 おわりに――それから七十年
 原註
 訳註
 主要参考文献
 訳者による追加参考文献

第3章 勝利の誘惑――朝鮮戦争
 1 トルーマン大統領の決断
 2 マッカーサーの賭け
 3 北朝鮮の瀬戸際戦術
 原註
 訳註
 主要参考文献
 訳者による追加参考文献

第4章 五幕から成るギリシア悲劇――ベトナム
 1 第一幕 トルーマン政権――アジアはヨーロッパに非ず
 2 第二幕 アイゼンハワー政権――無視されたフランスの教訓
 3 第三幕 ケネディ政権――軍事関与
 4 第四幕 ジョンソン政権――破滅
 5 第五幕 ニクソン政権――振り出しに戻る
結論
 原註
 訳註
 主要参考文献
 訳者による追加参考文献

第5章 サラエヴォからコソヴォへ――ヨーロッパ最後の独裁者の戦争
 1 ユーゴスラヴィア分割の始まり
 2 ボスニアにおける戦争
 3 セルビア人勢力に対する風向きの変化
 4 デイトン合意
 5 旧ユーゴ国際刑事裁判所(ICTY)
 6 コソヴォとミロシェヴィッチの没落
 結論――正義をともなう平和の新たな夜明け?
 原註
 訳註
 主要参考文献
 訳者による追加参考文献

第6章 神の名をかけた四つの戦い――インドとパキスタン
 1 植民地支配、分離、戦争
 2 一九六五年のカシミール戦争
 3 バングラデシュの血塗られた夜明け
 4 核の復活
 5 インドの「9・11」――ムンバイ二〇〇八年十一月
結論
 原註
 訳註
 主要参考文献
 訳者による追加参考文献

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