テンカイノメ
天界の眼
切れ者キューゲルの冒険
発売日 2016/11/25
判型 四六変型判 ISBN 978-4-336-05921-5
ページ数 328 頁 Cコード 0397
定価 2,640円 (本体価格2,400円)
快男児キューゲルのゆくところ、火のないところに煙が立つ! 行く先々で大騒動を巻き起こす、自称切れ者キューゲルの奇想天外・荒唐無稽なる大冒険を描く至福のピカレスク&コミック・ファンタジーここに見参。
舞台は数十億年先のはるかな未来の暮れゆく地球、科学が衰退し、魔法が復活した世界。〈笑う魔術師〉イウカウヌから命じられて、天界を映しだす魔法の尖頭を探す羽目になり北の地に飛ばされたキューゲル、彼は無事に届けて憎き魔術師に復讐することが出来るのか? 襲いかかる食屍鬼やネズミ人間、絶世の美女ダーウェ・コレムとの出会い、〈森羅万象〉をめぐる100万年規模のドタバタ、〈銀の砂漠〉の壮絶極まる踏破……華麗なる小悪党にして稀代の無責任男キューゲルが大活躍する奇想と爆笑に満ちた連作全7篇を収録。巻末附録:ヴァンス全中短篇リスト
ジャック・ヴァンス (ジャックヴァンス)
1916年、サンフランシスコ生まれ。カルフォルニア大学バークレー校を卒業後、商船員の職につき航海中に小説を執筆、45年短篇「The World-Thinker」でデビュー。その後、世界中を旅しながら作品を発表、奇怪な世界と異様な文化を活写する唯一無比の作風で息の長い活動を続け、80冊以上の著作がある。主な作品に『終末期の赤い地球』(50)、『竜を駆る種族』(63、ヒューゴー賞受賞)など。ミステリ作家としても『檻の中の人間』(60)でエドガー賞処女長篇賞を受賞。84年には世界幻想文学大賞生涯功労賞、97年にはアメリカSF・ファンタジー協会が授与するグランド・マスター賞を受賞、殿堂入りを果たしている。
中村融 (ナカムラトオル)
1960年生まれ。中央大学法学部卒。英米文学翻訳家、アンソロジスト。訳書にブラッドベリ『万華鏡』(創元SF文庫)、クラーク『宇宙への序曲[新訳版]』(ハヤカワ文庫SF)、オールディス『寄港地のない船』(竹書房文庫)など多数。編書に『街角の書店』(創元推理文庫)、『黒い破壊者』(創元SF文庫)、『ワイオミング生まれの宇宙飛行士』(ハヤカワ文庫SF)などがある。