コクセンヤテイセイコウ
台湾の開祖 国姓爺鄭成功
発売日 2014/10
判型 四六判 ISBN 978-4-336-05820-1
ページ数 360 頁 Cコード 0023
予価 2,860円 (本体価格2,600円)
大航海時代。西欧列強による植民地化の荒波が押し寄せていたアジアの海で、強い意志と威厳をもってオランダから台湾を勝ちとった、日明混血の英雄鄭成功の生涯。
鄭成功について書かれた従来の書物のほとんどは、政治史、戦史の立場で書かれ、背景となっている経済史と貿易外交史が欠如していた。本書は、鄭成功の父母の出生地である福建省泉州と肥前平戸の経済から話を進め、オランダとの攻防を中心に、鄭成功の人物像を実証的に描き出している。
森本繁 (モリモトシゲル)
1926年、愛媛県に生まれる。九州大学法学部卒業。実証歴史作家。
歴史を調査・検証し、それらを題材に史実にもとづいた歴史作品を精力的に書いている。
著書に「歴史紀行・瀬戸内水軍」「毛利元就」「村上水軍のすべて」などがある。第二回歴史群像大賞受賞。
目 次
地の巻 鄭芝龍の南海制覇
平戸島
紐差診療所
川内浦
鄭芝龍
鄭芝龍と田川マツ
長崎の夜
長崎騒動の顛末
鄭森(田川福松)の誕生
明海商の台湾進出
荷蘭熱蘭遮城
飛黄艦隊の巣立ち
平戸の混血児
浜田弥兵衛事件と飛黄艦隊
飛黄招撫の顛末
名儒何喬遠の徳望
飛黄艦隊の内部分裂
鄭芝龍の閩粵海域制覇
鄭芝龍の南海貿易
空の巻 国姓爺鄭成功の登場
鄭成功明国へ渡る
泉州安平鎮
明王朝の滅亡
唐王隆武帝の即位
母子再会
鄭芝龍の日本乞師
鄭芝龍の変節
無情の訣別
父の監禁と母の自害
成功青衣を焼く
鄭成功の日本乞師
無敵鄭軍団の再興
厦門島の失陥と奪回
愛と憎しみの軍律
公私のけじめ
清朝の招諭工作
武人国姓爺の光と影
招討大将軍
羊山島沖の奇禍
南京城攻略戦
天の巻 国姓爺の台湾攻略
台湾事情
遷界令
台湾海峡浪高し
台湾進攻作戦
プロビンシャ城の攻防
プロビンシャ城陥落
風雲ゼーランジャ城
名誉ある降伏
台湾統治
南海王国の夢
孤臣含恨の死
国姓爺合戦の余波
あとがき