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コウカロン

黄禍論

―日本・中国の覚醒  

発売日 2012/11/15

判型 四六変型判   ISBN 978-4-336-05550-7

ページ数 304 頁   Cコード 0020

定価 1,980円 (本体価格1,800円)

内容紹介

元共同通信記者が追い続けた問題の書:
調べてみるとK.ノハラは、日独合作映画『新しき土』の原作者らしい。大スター原節子の出世作であるこの映画は、日独防共協定交渉の隠れ蓑であった。何とノハラは日独の裏面史に影を落とす人物だった。この「黄禍論」は、「黄禍」を切り口にした世界史的スケールの東西関係論で、1930年代という物騒な時代を背景にして、同時代史として読み応えがある。本書のテーマは日本と中国だ。この本の今日性もそこにあるだろう。(訳者)

著者紹介

W ・ K ・ フォン・ ノハラ

W ・K・フォン・ノハラ(野原駒吉)は1899年6月4日、横浜で生まれた。本籍地は東京・大田区山王で、父も同姓同名で1867年10月、東京生まれ。バーゼル大学で美術史専攻。戦中、戦後の経歴の多くは、未だ不明。
著書に『日本の素顔』、映画『新しき土』の製作等。

高橋輝好 (タカハシテルヨシ)

1950年6月、東京生まれ。早稲田大学法学部卒業。元共同通信社記者。著書=『日本の遺跡発掘物語 古墳時代Ⅱ(近畿)』(社会思想社、共著)、『日・独の闇に消えた男-「野原駒吉」探索ノート』(さんこう社)、『竜蛇神探訪-「もののふ」の系譜』(同社)、『〝黄禍論〟の系譜-「野原駒吉」の世界(史)観』(同社)
 

目次

目 次


第一章 「黄禍」伝説  
エツェルのライン渡河  
ニーベルンゲンの歌はエツェルの名誉を救った  
信頼に足る証人としてのキューレンベルガー  
モンゴル人でありかつ日本人でもあるチンギス・ハン  
東洋出身の三人の王がケルンに向けて馬を進める  
二人の皇子の夢  
チンギス・ハン、戦略家にして政治家  
全般的な兵役と軍事再訓練  
世界史上最大の帝国  
ポツダム新宮殿のタマーラン(チムール)  
黄色い幽霊が顔を持った  
ウィルヘルム二世と恐ろしいタコ  
エルヴィン・ベルツの新聞記事  
黄色あるいは有色の幽霊  

第二章 日本と中国  
    天羽氏が情報を与える  
    鉄の輪の最も弱い点  
アジア人にとってソ連は西側だ  
フィンランドの森の明石大佐とレーニン  
危険な敵、危険でない敵  
新疆の白色ロシアと赤色ロシア  
一人の死んだアメリカ人は日本のために証言した  
中国風と日本風  
アジアのアジア化された影響  
人絹とドイツの森  
日本の強さ、日本の弱さ 
 
第三章 日本と有色民族  
政治はとびはねる  
アビシニアと大阪のマット商人 
 
第四章 「1936年の戦争」 
                                     
第五章 黄禍―日本とヨーロッパにとって  
9月のある日  
ヨーロッパのパイオニアとしての日本  
中国兵の乱暴と資本の逃避  
過大評価される日本―過小評価される中国  
中国の工業化  
中国人による平和的侵略  
門戸閉鎖政策  
「小さな日本」の中で  
「無視できる量」
  
終章 開かれた戸  

「解説」=「フォン・ノハラ」の遺したもの
    
 

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