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ヨゴトニイシノハシノシタデ

夜毎に石の橋の下で

発売日 2012/07/23

判型 四六判   ISBN 978-4-336-05517-0

ページ数 304 頁   Cコード 0097

定価 2,860円 (本体価格2,600円)

内容紹介

1589年秋、プラハのユダヤ人街を恐るべき疫病が襲った。墓場に現れた子供の霊は、この病は姦通の罪への神の怒りだと告げる。これを聞いた高徳のラビは女たちを集め、罪を犯した者は懺悔せよと迫ったが、名乗り出る者はなかった……神聖ローマ帝国の帝都プラハを舞台に、皇帝ルドルフ2世、ユダヤ人の豪商とその美しい妻、宮廷貴族、武将、死刑囚、錬金術師、盗賊団、道化、画家らが織りなす不思議な愛と運命の物語。夢と現実が交錯する連作短篇集にして幻想歴史小説の傑作。

著者紹介

レオ・ペルッツ (レオ・ペルッツ)

1882-1957。プラハ生まれのユダヤ系作家。
18歳でウィーンに移住。コルテス時代の新大陸を舞台にした歴史小説『第三の魔弾』(1915、国書刊行会)で注目を集め、『ボリバル侯爵』(1920、国書刊行会)、『最後の審判の巨匠』(1923、晶文社)、『スウェーデンの騎士』(1936、国書刊行会)など、幻想的な歴史小説や冒険小説で全欧的な人気を博した。ナチス・ドイツがオーストリアを併合するとパレスティナへ亡命。戦後もルドルフ二世の魔術都市プラハを描いた傑作『夜毎に石の橋の下で』(1953)などを発表。近年、世界的な再評価が進んでいる。

垂野創一郎 (タルノソウイチロウ)

1958年、香川県生まれ。東京大学理学部卒。訳書にペルッツ『夜毎に石の橋の下で』『ボリバル侯爵』『スウェーデンの騎士』(国書刊行会)、『アンチクリストの誕生』(筑摩書房)、マイリンク『ワルプルギスの夜』(国書刊行会)、ボルヘス/フェラーリ『記憶の図書館 ボルヘス対話集成』(国書刊行会)、バルドゥイン・グロラー『探偵ダゴベルトの功績と冒険』(東京創元社)、編訳書『怪奇骨董翻訳箱 ドイツ・オーストリア幻想短篇集』(国書刊行会)など。

目次

ユダヤ人街のペスト禍
皇帝の食卓
犬の会話
サラバンド
地獄から来たインドジフ
横取りされたターレル銀貨
夜毎に石の橋の下で
ヴァレンシュタインの星
画家ブラバンツィオ
忘れられた錬金術師
火酒の壺
皇帝の忠臣たち
消えゆくともし火
天使アサエル
エピローグ
 *
そのうえなぜ愛などに――解説に代えて  垂野創一郎

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