ニホンエイガジヒョウシュウセイ 1990-1999
日本映画時評集成 1990-1999
発売日 2018/04/25
判型 A5判 ISBN 978-4-336-05484-5
ページ数 424 頁 Cコード 0074
定価 5,500円 (本体価格5,000円)
徹底して日本映画の現在と格闘しながら新たな〈活劇の行方〉を問いつづける――
「キネマ旬報」で長期連載中の《日本映画時評》を一挙単行本化!
時評を突き抜けた圧巻の時評集成、混沌の90年代篇。
【目次より】正体不明の面白さ/現在性という命/ゼロ地点の活劇/世界同時性の地平へ/映画百年に向けて/映画の顔が似てきた/冒険体としての映画/フィクションの臨界点/映画を早送りしたくなる/歪さの訴えるもの/北野武と山田洋次/もてなしと見くびり/神代辰巳の挑発/雑のエネルギー/活劇の二転三転/黒澤明と鈴木清順/オウムへの視角 森達也監督との対話/映画『プライド』を擁護する/不透明さへの意思/サンセバスチャンの成瀬巳喜男/見る歓び/表現としての非情/相米慎二と黒沢清/寅さん映画の壁/やくざ映画の行方/異物としての映画/北野武と山田洋次/澤井組の挑戦/静謐さと怖さ/勝新太郎を悼む/フィルムとデジタルの関係/深作欣二の転回/新人=映像ソフトの価値/新人監督の条件/ぬるま湯が怖い/カタルシスの形/倒錯と破綻……
山根貞男 (ヤマネサダオ)
1939年大阪生まれ。映画評論家。大阪外国語大学フランス語科卒業。書評誌・書籍編集者を経て、映画批評誌「シネマ」69~71の編集・発行に参加。1986年から2022年まで「キネマ旬報」に日本映画時評を書き続けた。2023年逝去。主な著書に『映画狩り』(現代企画室)、『活劇の行方』(草思社)、『映画が裸になるとき』(青土社)、『映画ーー快楽装置の仕掛け』(講談社現代新書)、『増村保造 意志としてのエロス』(筑摩書房)、『映画の貌』(みすず書房)、『マキノ雅弘 映画という祭り』(新潮選書)、『東映任俠映画120本斬り』(ちくま新書)、『映画を追え フィルムコレクター探訪の旅』(草思社)、共著に『誰が映画を畏れているか』(蓮實重彦、講談社)『任侠映画伝』(俊藤浩滋、講談社)『映画監督深作欣二』(深作欣二、ワイズ出版)、『俳優 原田芳雄』(原田章代、キネマ旬報社)、編著に『日本映画作品大事典』(三省堂)などがある。