「毎日新聞」4月8日付書評欄に『HERE』(リチャード・マグワイア著/大久保譲訳)の書評が掲載されました。
評者は成田悠輔さんです。
『HERE ヒア』(リチャード・マグワイア 著/大久保譲 訳〉
窓と作りつけの暖炉のほかには何もない部屋、左上には2014年という数字。ページをめくると、1957・1942・2007......と様々な年代の同じ空間が現れ、さらに異なった年代の断片が共存・混在していく。そして紀元前30億50万年から22175年まで、ある家族の記憶の数々が地球の歴史と一体となって圧倒的なビジュアルで奏でられていく
――リチャード・マグワイア『ヒア』はある部屋の一角の物語であり、地球の黎明期から遥かな未来まで、この空間で起こる無数の出来事の物語である。コミック形式の画期的なヴィジョンの完成形として、このジャンルの最大の発明家の一人が送りだす、まったく新しい文学、究極のグラフィック・ノヴェル/アート・ブック、そして深遠なる哲学の書にして驚異の書物がついに登場!
*日本版特別附録:1989年オリジナル版・2000年版「ヒア」と、クリス・ウェアのエッセイなどを収録。