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北海道新聞に『事物の感覚と魔術について』澤井繁男さん寄稿

更新日:2023/02/03

2023年1月28日付「北海道新聞」に『事物の感覚と魔術について』の訳者澤井繁男さんが寄稿されております。
著者カンパネッラや本書刊行の時代背景について詳細に解説。

「本書は自然魔術師として「質を重んじる自然観」を重視し、ガリレイなどの「量を第一とする自然観」である近代自然科学の間を、二つの自然観と知に身を裂かれながら生きた逸材の書である。時代の転換期にはこうした人物が現れるものなのである」

『事物の感覚と魔術について』(トンマーゾ・カンパネッラ/澤井繁男 訳)

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神を戴き、天上界のマクロコスモスと地上界のミクロコスモスは照応する。「力」「愛」「知」を基本原理(プリマリタ)に、その視線は広く森羅万象へ――あらゆるものは「感覚」する。感覚なければ世界は混沌(カオス)と化する。神のもとに魔術は存在し、かたや似非魔術も存在し、カンパネッラはそれを暴く。魔術から科学へ、その移行期のルネサンス末期にあった「自然魔術」の大いなる隠微(オカルト)哲学体系。ヘルメス思想も色濃き、反アリストテレスの書。
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