「本の雑誌」1月号「2022年度 私のベスト3」企画にて、以下の方々に弊社書籍を選定いただきました。まことにありがとうございます。
・紀田順一郎さん
『兎の島』
「現実と夢想の間を行き来する緻密な描写に風刺も利いている。翻訳・装丁ともによい」
・嵐山光三郎さん
『陽だまりの果て』
「大濱さんの文章は、路肩に渦巻くつむじ風となって、全編を流れる。つややかで美しい文章にうっとりします」
・山崎まどかさん
『長距離漫画家の孤独』
「モノとして所有することに意味のある本で、単なる "コンテンツ" を収録したものではない書物の意味を考えさせる」
『兎の島』(エルビラ・ナバロ/宮﨑真紀訳)
現実と地続きに現出する奇怪な歪み、底知れぬ不安と恐怖を、
生理的嫌悪感を催すような濃密で冷たい筆致で描き切った、
現代スペインホラー文芸の旗手による11篇の鮮烈な傑作怪奇幻想短篇集!
『陽だまりの果て』(大濱普美子著)
〈ないことないこと〉が書き連ねられた物語、この世の裏側に窪んだどこにもない場所。魅惑に溢れた異世界へ――
時空や他己の隔たりを超えて紡がれる、懐古と眩惑に彩られた幻想譚6篇を収録。
『長距離漫画家の孤独 通常版』(エイドリアン・トミネ/長澤あかね訳)
『サマーブロンド』『キリング・アンド・ダイング』で知られる
アメリカン・グラフィック・ノヴェルの旗手による早すぎる自叙伝、登場!
2001年から20年以上、ずっと注目してきた作家は、
今やグラフィック・ノヴェルの押しも押されもせぬ巨匠となった。
それなのにこの謙虚さ、慎ましさ、笑ってしまうほどの卑屈さ!
年を経ても変わらぬこの作家のエモさの正体が見えた気がした。
──江口寿史(漫画家・イラストレーター)