1. トップページ > 
  2. 最新ニュース > 
  3. 2022年1月

2022年1月情報一覧です。

2022/01/28

「ハヤカワミステリマガジン」にて『「探偵小説」の考古学』紹介

「ハヤカワミステリマガジン」3月号「ミステリ・サイドウェイ」にて『「探偵小説」の考古学』が紹介されております。書き手は嵩平何さん。惜しくも急逝されたミステリ研究家・松坂健さんの思い出と絡め、本書の価値を語っておられます。


「この本だけは松坂さんの手で語って欲しかった。ミステリ史を語る上でレジス・メサック『「探偵小説」の考古学 セレンディップの三人の王子たちからシャーロック・ホームズまで』ほど待望の訳業は他にないだろう。乱歩が世界探偵小説史を書く際の指針としたほどの重要な大著で、F・フォスカやA・E・マーチらによる探偵小説史の元ネタとなり、至るところで言及される本でもある」

9784336070906.jpg
レジス・メサック /石橋正孝 監訳
池田潤/佐々木匠/白鳥光/槙野佳奈子/山本佳生 訳

近代性そのものとも言うべき「探偵小説」は、どこに起源を持ち、どのような紆余曲折を経て、ジャンルとしての結晶を見るに至ったのか? 古代に始まる膨大な文献を博捜し、通常の推理小説論では見られないような人名をも援用しつつ描かれる、その成り立ちの歴史。江戸川乱歩が熱いまなざしをそそぎ、ヴァルター・ベンヤミンが激しい関心を向けその『パサージュ論』で引用を繰り返した伝説的大著。
 

2022/01/28

読売新聞(茨城版)に『セピア色の昭和時代』が紹介されました

「読売新聞」1月27日付(茨城版)に、『セピア色の昭和時代』の著者・写真家の鈴木路雄さんを取材した記事が掲載されました。


「戦後復興期の市井の人たちの活気あふれる暮らしぶりや、息づかいが聞こえてくるような表情を今に伝えている」

9784336065643.jpg
『セピア色の昭和時代』(鈴木路雄 著)
終戦から立ち上がる人々の息遣い、希望に満ちた戦後の十年。茨城県古河市に住む写真家が描写する昭和の残照。
*本書「はじめに」より――
「戦後十年、日本人は食料、物資などが困窮した激動の時代ではありますが、朝鮮動乱による特需景気、神武景気、岩戸景気などを経験し、東京オリンピック開催など希望に燃え、やがて来る高度成長に期待した時代でもあります。
モノクロ写真は、カラー写真にはない奥深い想像の出来る世界です。オート三輪車が通り過ぎたあの時のガソリンの匂い、横丁に駆けて行く子どもたちの歓声、遠くでとうふ屋さんが吹くラッパの音......当時のカメラ小僧は、生活、事象などのドキュメントに情熱を燃やし、地方都市のあり様を活写したものです。
このような時代変革の時に写真機を持ち歩き、街を遊歩したことを回顧出来ることは、幸いの極みであります」

2022/01/26

「CAPA」に『新興写真の先駆者 金丸重嶺』の紹介掲載

「CAPA」(2月号)に『新興写真の先駆者 金丸重嶺』の紹介が掲載されております。


「金丸重嶺は日本大学の初代芸術学部に就き、日本の写真教育をはじめ、写真評論で大きな功績を果たした。しかし、これまで彼の活動や功績を記した文献は少なく、本書がその嚆矢となる」

072818.jpg
1930年代前後、ドイツの新即物主義やバウハウスの流れを汲み写真の概念をくつがえした「新興写真」。世界的流行をみた新潮流にいちはやく反応し、その旗手として木村専一、木村伊兵衛、野島康三、名取洋之助らとともに、写真のみならず広告の世界へも新風を吹かせた金丸重嶺。
日本初の商業写真スタジオ「金鈴社」、ベルリンオリンピック取材、写真大壁画《撃ちてし止まむ》、あるいは教育者として日本大学芸術学部写真学科の礎を築く――。
手がけたクローズアップ写真やフォトグラム、スナップ写真、報道写真は時代の先端をいき、後半生はあますことなく後進に伝えることを使命として時代を駆け抜けた。人の心を動かす写真とはなにか? 日本の写真界を、新しい写真の探求へと誘引する、写真に遊ぶ巨人が詳らかに! 初評伝及び意欲的論考。口絵32頁及び本文図版220点余収録。

2022/01/26

「三田文学」にエリザベス・ボウエン『ホテル』の書評掲載

「三田文学」(2022年冬期号)にエリザベス・ボウエン『ホテル』の丁寧な書評を掲載いただきました。評者は河内恵子さんです。


「声が重なり合い、思いが湧出しても、どうしようもなく存在する人間の寂しさを彼女は多くの空間を舞台に描いた」
「ざわつきと寂しさを胚胎する20世紀の多層性は、空間にこだわり、空間を創り出す言語にきわめて意識的であったエリザベス・ボウエンによって確かに創造されている。私は20世紀に「浸る」ためにボウエン文学に何度も立ち還る」

9784336071026.jpg
『ホテル』《ボウエン・コレクション2》(エリザベス・ボウエン/太田良子訳)
イタリア・リヴィエラ海岸のホテルはホリデー客でにぎわっている。医者になりたいシドニー・ウォレンは受験の疲れを癒しに、束の間ここにきている。彼女は倦怠感を漂わせる未亡人ミセス・カーに心惹かれる。ミセス・カーには20歳の息子ロナルドがいて、ドイツからここにやってくるという。ミルトン牧師、ロレンス三姉妹、第一次大戦の後遺症に悩む青年アメリングをまじえ恋がもちあがり......。イギリスの風習喜劇の雰囲気と1920年代戦間期の不安な心理を、地中海の陽光まぶしいひと夏に鮮やかに浮かび上がらせたボウエンの手腕、長篇デビュー作。
豊﨑由美氏推薦!

2022/01/21

「DIME」誌にて『ネオノミコン』が紹介されました

「DIME」(2022年2・3月号)にて『ネオノミコン』を「恐怖と癒やし......米コミックの世界観にどっぷり浸れ」と題し、豊﨑由美さんに紹介いただきました。


「作画のジェイセン・バロウズのすばらしい画業もあいまって、おぞましいのに一瞬たりとも目をそらせない不穏な美をたたえて至高の一言に尽きます。ラヴクラフトマニアのみならず、ホラー小説や漫画ファンなら瞠目間違いなしの傑作です。怖いもの見たさで、ぜひご一読を!」

9784336072689.jpg
(アラン・ムーア作/ジェイセン・バロウズ画/柳下毅一郎訳)
言葉が世界を書き換える――物語の魔術師にしてアメコミ界の帝王アラン・ムーア版クトゥルー神話全四部作ついに刊行!
アメコミ界の金字塔『ウォッチメン』の著者にして、アメコミ史上最重要作家であるアラン・ムーアが、H・P・ラヴクラフトとクトゥルー神話作品の従来のイメージを鮮やかに刷新することに挑んだエポックメイキングなシリーズの第1作。クトゥルー神話作品最大の魅力であるコズミックホラーの本質を問いかけてくる画期的な作品。

◆第1巻『ネオノミコン』に続き、第2~4巻『プロビデンス ACT1~3』を刊行予定。

2022/01/18

『台湾・尖閣を守る「日米台連携メカニズム」の構築』が日本経済新聞にて紹介

『台湾・尖閣を守る「日米台連携メカニズム」の構築』が日本経済新聞(1月15日付)にて紹介されました。


「台湾紛争のリスクを掘り下げて知りたい読者に役立つ一冊だ」

9784336072641.jpg
(日本安全保障戦略研究所 編著)
中国の台湾・尖閣に対する軍事的冒険を抑止できるか。 その鍵は日米台の連携強化にあり、具体的方策を説く国民必読書の決定版。日本と台湾は正式の国交がなく、「非政府間の実務関係」という政治外交的困難の下に置かれているが、日米安保条約と台湾関係法を一体化させ、いまこそ日米台3か国の安全保障・防衛協力の強化に向け、連携して今後の可能性を最大限に模索することが急務であることを説き、国民と共に考えるための情報を提供。

2022/01/14

読売新聞書評に『フィリア 今道子』が掲載されました

読売新聞書評欄に『フィリア 今道子』の書評掲載。評者は柴崎友香さん(作家)です。

「この写真の中では変化と永遠、生と死などが反転、両義的になり、しばらく時間を隔てると、また違って見える」


9784336072658.jpg
今道子 写真
高橋睦郎/中森康文/水沢勉 執筆
朝木由香 編
柿沼裕朋 インタビュー

魚や果物などの食材や、靴や帽子といった日常的なモノを組み合わせてオブジェを制作し、自邸の自然光で撮影して幻想的な作品世界を創造する写真家・今道子(こん みちこ、1955-)。《蛸+メロン》《キャベツ氏》など初期の代表作から、近作の《繭少女》《シスターバンビ》、そして最新作の《巫女》まで、カラー、ポラロイド写真を含む計100点の作品を掲載する。巻末には作家へのロングインタビューや論考、作品リストや展覧会歴も収録。第16回木村伊兵衛写真賞(1991年)を受賞するなど、国内外で高い評価を得てきた「異色の写真家」の40年余にわたる活動の軌跡をたどる決定版。

2022/01/14

毎日新聞「BOOK WATCHING」に『風刺画が描いたJAPAN』掲載

「毎日新聞」1月12日付け「BOOK WATCHING」コーナーに『風刺画が描いたJAPAN』(若林悠編著)が掲載されました。


「45年の敗戦時の風刺画には、子どもの亡きがらのそばに、かごに入れられたハトがいた。時代背景などの解説が付く、ビジュアルな近代日本史」

『風刺画が描いたJAPAN』(若林悠 編著)
9784336072672.jpg
世界は日本をどのように見ていたのか。幕末から太平洋戦争期に至る世界各国の風刺画を集成し、時代背景の詳細な解説を付してオールカラーで大集成した決定版。150点あまりの風刺画を通じて、「日本」イメージの生成と展開を追う画期的ビジュアル・ブック。

2022/01/14

「東京新聞」2021年「読む人」の「私の3冊」に『山の人魚と虚ろの王』選定

「東京新聞」昨年12月25日の読書欄「私の3冊」で、清水良典さん(文芸評論家)が『山の人魚と虚ろの王』(山尾悠子著)をベストスリーの1冊に選定。


「驚異と官能に満ちた唯一無二の幻想世界に酔い痴れた」(清水良典氏)

9784336070999.jpg
風変わりな若い妻を迎えた男
秋の新婚の旅は
〈夜の宮殿〉その他の街を経て、機械の山へ

舞踏と浮遊/夜の芝地を埋め尽くす不眠の観衆たち/幾つかの寝室と寝台の謎
圧倒的なるイメジャリーに満ちみちた驚異と蠱惑の〈旅〉のものがたり 
   
付・巻末「短文集」

2022/01/07

「図書新聞」1月15日号に『周辺からの記憶』書評掲載

上山眞知子さん(東北大学災害科学国際研究所特任教授)が「図書新聞」1月15日号に『周辺からの記憶』(村本邦子著)の書評をお寄せくださいました。


「著者の深い考察は、水俣、チェルノブイリを思いと交錯し、読者に俯瞰の経験を与えてくれる」「被災者にとっても災害時の支援者にとっても、災害から回復していく過程を進むための羅針盤になる贈り物である」

周辺からの記憶 三・一一の証人となった十年 
9784336071415.jpg
東日本大震災は、時代を共有するすべての人に大きな影響を与える歴史的出来事だった。被災地から離れた周辺部にいる私たちも、これを自分事として生き抜く必要があった。被災と復興の証人になろうとプロジェクトを立ち上げ、十年間、東北四県を訪れ、現地の人々と顔の見える関係を結び、それぞれの土地の豊かさとともに、被災がもたらした影響やそれを生き抜く今を記録してきた。本書は、それを、私の小さな物語として語ろうとするものである。

ページトップへ