日本経済新聞1/30付で『ティムール以後 上・下』が紹介されました。
評者は立命館大学教授の山下範久氏。
「本書は、ユーラシア大陸全体を統一された帝国に収めようとする企ての最後にティムールを位置づ
ける。「ティムール以後」とは、そうした企てが失われた後の世界、つまり多様な帝国の併存を前提と
する世界の歴史を指している」
「「ティムール以後」の世界に盛衰した帝国は、ユーラシア世界の様々な社会にそれぞれのかたちで、
良くも悪くも近代化に逆らう粘性を遺しており、私たちは今もなおその粘性の土壌から決して完全に
自由にはなっていない」
「グローバル化が曲がり角に差し掛かったように見えるいま、本書が示す歴史的想像力が読者に与
える示唆は小さくないだろう」
日本経済新聞DIGITAL
ジョン・ダーウィン/秋田茂・川村朋貴・中村武司・宗村敦子・山口育人 訳
上 定価 3,960円(本体価格3,600円)/下 定価 3,740円(本体価格3,400円)
グローバルヒストリー研究の第一人者が、西洋中心主義とは異なる視座で
世界史を叙述し、その行方をも展望した、「グローバル化」時代の必読書。
2008年ウルフソン歴史賞受賞作。