週刊新潮7/30付で『おお、あなた方人間、兄弟たちよ』が紹介されました。
評者は書評家の豊﨑由美氏。
「他者の善意を信じ、愛し愛されたいと願っていた愛想のいい快活な少年が、香具師の罵詈雑言と周囲の
無関心に打ちのめされ、町を彷徨する。(中略)ヘイトという〈心に生えている犬歯〉をむき出しにする人に、
この少年があなた方をどんなふうに〈赦す〉のか、実際に読んで知っていただきたい」
「少年の名は、第二次世界大戦時にはユダヤ人救済の活動に身を投じた、1895年生まれの物故作家アル
ベール・コーエン」
「〈憎む人をたった一人でもいい、変えられるなら〉という気持ちで執筆した本」
アルベール・コーエン/紋田廣子 訳
定価 3,740円(本体価格3,400円)
1905年仏マルセイユ。10歳の少年が誕生日に、ユダヤ人である憎しみの
言葉を投げつけられた......。アカデミーフランセーズ賞作家コーエンの
原点がここにある。人生の黄昏時77歳でものした、思いやりと赦しの書。