評者はSF研究者、文藝評論家の牧眞司氏。
「キャベルはどちらかというと評論家・文学研究筋からの評価が高い。(中略)荒俣宏さんの『世界幻想
作家事典』では、「典雅な文体に特徴づけられた散文の叙事詩を本流に置きながら、その中に詩編や
音楽や家系図、それに加えて、空想上の地誌歴史までを加えて、1個の完全に自律的な文学空間を
築きあげた」と紹介されている」
「鋭い風刺が仕込まれていたり、先行する文学作品に対する諧謔的言及がしのばせてある点も見逃せ
ない」
WEB本の雑誌
http://www.webdoku.jp/newshz/maki/2019/11/19/103749.html
『ジャーゲン』 《マニュエル伝》第1回配本
J.B.キャベル/中野善夫 訳
定価 3,960円(本体価格3,600円)
行き掛かりに哀れな悪魔を助けた質屋ジャーゲン。返礼にと消された
口うるさい妻を仕方なく取り戻す旅に出る。奇想天外な異世界を当代
一流の口八丁と権謀術数を武器に快進する、愛と冒険の喜劇的ロマンス。