日本経済新聞12/22付で『探偵小説の黄金時代』が紹介されました。
評者は東京大学教授の阿部公彦氏。
「人を殺したいわけではない。でも「事件」となれば戦慄し、興奮し、もっと知りたくなる。人間の悪
に魅了される。かくして探偵小説は不動のジャンルとなった」
「何事につけルール作りがうまいのは英国人。彼らの手で、探偵小説は一種のスポーツへと昇華
された。(中略)そんな彼らが作家の親睦団体として設立したのが「ディテクション・クラブ」だった。
創設者はまだ駆け出しだったバークリーだが、やがて23条にもおよぶ憲章がつくられる。参加に
は審査が必要で、入会の儀式もあった」
「著者もクラブの会員である。貴重なデータや写真も満載で、殺人エピソードや作家の裏話の描写
はさすがの腕前だ。最高の読み物に仕上がっている」
日本経済新聞 電子版
マーティン・エドワーズ/森英俊・白須清美 訳
定価 4,968円(本体価格4,600円)
セイヤーズ、バークリー、クリスティーらが結成した〈ディテクション・クラブ〉の
歴史を通して、英国探偵小説黄金時代の作家群像を生き生きと描き、MWA
賞に輝いた話題作。図版多数。