・北海道新聞11/4付、西日本新聞11/10付
評者は聖心女子大教授の安達まみ氏。
「四冊のクマのプーさんものを創作した頃を中心に、ミルンと周辺の喜怒哀楽詳しく描く。
(中略)プーの名前の由来。挿絵画家シェパードとの協働。興味深い情報がめじろ押しだ」
「随所に鏤められたミルン論が本書の特長だろう。著者はミルンの言葉への感受性に着目
し、最初の詩集は、味わいや歯応えのある表現に聞き慣れぬ言葉を少し交えた語彙が、
幼児に理解できて大人も飽きさせないと指摘する」
「劇作家としての成功を願ったミルンに名声の歓びと痛みは望まぬ形でやってきた。それで
も晩年にはプーと和解したのかもしれない。そう本書は示唆する。丁寧な訳注も日本の読
者にはありがたい」
アン・スウェイト/山内玲子・田中美保子 訳
定価 2,916円(本体価格2,700円)
プーやその仲間の無邪気な世界とあまりに対照的な影と真実。
それを知ることで、プーやロビンの魔法の森の安らぎと輝きは
増し、いっそう愛おしくなる。人間の幸福の真実を映し出す名
著、待望の翻訳!