〈ポーランドの作家スタニスワフ・レムをめぐって
──レム原作・ワイダ監督の短編映画(日本初公開)上映&パネルディスカッション──〉
ヨーロッパ文芸フェスティバル(eulitfest.jp)企画の一つとして開催するイベント「ポーラドのSF小説家
スタニスワフ・レムをめぐって」。SF小説家として国際的に知られ、その代表的長編『ソラリス』は世界
の50カ国語以上に翻訳、ソ連のタルコフスキー監督やアメリカのソダーバーグ監督によって映画化も
されたスタニスワフ・レム。
今回は、円城塔さん、巽孝之さん、沼野充義さんのお三方をパネリストとしてお呼びしレムの作品
といつ出会い、どのように読んできたのか、またレムが現代の世界文学にとって持つ重要な先駆的
意味とは何なのか、レムはSF小説家だったのか、それとも未来学者か、あるいは哲学者なのか?
こういった話題について、それぞれの立場からトークして頂きます。
当日は本邦初公開、スタニスワフ・レム原作、アンジェイ・ワイダ監督製作の短編映画『寄せ集め』
も上映予定です。
◆会期:2017年11月25日(土)
◆定員:70名
◆時間:19:00~21:00
〒150-0033 渋谷区猿楽町17-5
TEL.03-3770-2525
[主催]代官山 蔦屋書店
[協力]ポーランド広報文化センター・駐日欧州連合(EU)代表部
問い合わせ先:TEL.03-3770-2525
◆参加条件:参加無料、要予約
◆お申込み方法:・店頭 (1号館1階人文フロア)
・お電話 03-3770-2525(1号館1階人文フロア)
*イベント会場はイベント開始の15分前から入場可能です。
*当日の座席は、先着順でお座りいただきます。
*参加券の再発行・キャンセル・払い戻しはお受けできませんのでご了承くださいませ。
*止むを得ずイベントが中止、内容変更になる場合があります。
イベント詳細ページ
【プロフィール】
円城 塔 (Toh EnJoe)
小説家。東京大学総合文化研究科博士課程修了。2007年、長編『Self-Reference ENGINE』(早川書房)で
作家デビュー。2012年、「道化師の蝶」で芥川龍之介賞受賞。『屍者の帝国』(伊藤計劃との共著)で日本SF
大賞特別賞、星雲賞日本長編部門受賞。2017年、「文字渦」で第43回川端康成文学賞受賞。SF的手法、
数理科学の知識、メタフィクション的意匠などを駆使して現代小説の可能性を切り拓く前衛として、国際的に
も注目されている。その他の代表的著作に『オブ・ザ・ベースボール』『烏有此譚』『これはペンです』『エピロー
グ』『プロローグ』など。
巽 孝之 (Takayuki Tatsumi)
英米文学研究者・SF批評家。コーネル大学博士課程修了。慶應義塾大学教授。現代批評理論に依拠してア
メリカ文学史に新たな光を当てる四部作『ニュー・アメリカニズム』『アメリカン・ソドム』『リンカーンの世紀』『モ
ダニズムの惑星』の他、『現代SFのレトリック』『メタフィクションの思想』『ジャパノイド宣言――現代日本SFを
読むために』など、SFや最先端の現代小説を論じた著作も多数。『日本SF論争史』で日本SF大賞受賞。
Full Metal Apache: Transactions between Cyberpunk Japan and Avant-Pop America (Duke UP, 2006)など、
英文の著作も多い。
沼野 充義 (Mitsuyoshi Numano)
ポーランド・ロシア文学研究者、文芸批評家。元ワルシャワ大学講師、現東京大学教授。ハーヴァード大学大学
院で、ポーランドの詩人バランチャクに師事。主な著書に『夢に見られて』、『亡命文学論』(サントリー学芸賞)、
『ユートピア文学論』(読売文学賞)、『世界文学から/世界文学へ』、編著書『世界は文学でできている』(全5巻)など。
ポーランド語からの翻訳に、レム『ソラリス』『金星応答なし』『完全な真空』、シンボルスカ『終わりと始まり』、コワコ
フスキ『ライロニア国物語』などがある。
★レムの作品★
SFのみならず、現代文学のあり方を模索しながら数々の傑作を世に問うてきたレム
の代表作を集成し、その全貌に迫るファン待望の作品集。
スタニスワフ・レム/沼野充義・工藤幸雄・長谷見一雄 訳
定価 2,160円(本体価格2,000円)
誇大妄想的宇宙論からヌーヴォーロマンのパロディ評まで、16冊の架空の書物を
論じたペダンティックな仕掛けに満ちた書評集。「ポスト・ボルヘス的書物」とカート・
ヴォネガットの絶讃を浴びた異色の作品集。
スタニスワフ・レム/長谷見一雄・沼野充義・西成彦 訳
定価 2,592円(本体価格2,400円)
ビット文学の歴史、未来言語による百科事典、細菌の未来学、コンピュータGOLEM
の講義録など、〈実在しない書物〉の序文を収録。フィクションの新たな可能性を切り
開いたレムが到達した文学の極北。