日経新聞10/30付で『薫大将と匂の宮』が紹介されました。
紹介者は作家の有栖川有栖氏。
「紫式部が書いた『源氏物語』の後日談(中略)どうして『源氏』を完結させられなかったのかの事情が綴られている」
「事件の謎を解く紫式部は、宮中を右往左往し、たまたま見つけた証拠をもとにして犯人を指摘するのではない。
理屈に合わない状況に推理で片をつける「本格探偵小説」になっている」
「トリッキーな謎解き小説として優れている上に、実在した小説家を其の作中人物と絡め、大作が未完になった理由
をつけ、さらに現代の外枠を設けるという多層構造が面白い。」
「高校時代に始めて読んだ時、「オトナが本気で遊ぶとここまでやるのか。これがオトナの大法螺か」と私は感激した」
日経新聞 WEB刊
岡田鯱彦 著
定価 2,516円(本体価格2,330円)
宮中の人気を二分する二人の貴公子の恋の鞘当てが招いた美しい姫君
たちの死。「源氏物語」の世界を舞台に紫式部と清少納言が探偵競争を
繰り広げる。併録・「妖鬼の咒言」「噴火口上の殺人」。解説・仁賀克雄