図書新聞5/30号で『棗と柘榴』が紹介されました。
評者は中国近現代史・日中関係史研究者の関智英氏。
「本書短編の中には、尉天驄(そして同様の経験をした人々)の背負ってきた歴史が、時にコミカルに描かれる。」
「本書に収められた文章は言うまでもなく、台湾や中国に材料をとったものである。しかし読み進めるうちに、そこ
に登場する人々に対し、ある種の懐かしさに似た感覚が去来する。これも著者の問題関心の深さと、その問題
が普遍性を持つが故であろう。」
『棗と石榴』
尉天驄 著/葉蓁蓁・伊藤龍平 訳
定価 2,376円(本体価格2,200円)
時代のうねりに翻弄される中国の庶民の姿を、温かなユーモアと、
冷徹な現実の厳しさを交えながら、ノスタルジックな筆遣いの中
に描いた、現代台湾文学のオピニオン・リーダーであり、写実文
学、郷土文学の旗手による作品集。