文化面コラムで、来年デビュー40年を迎える作家として紹介されています。
「近年の作風は短編、掌編中心の初期と異なり、物語を指向しているようにも見える。
「根は同じでも、若い頃の自己模倣を避けている」と語り、節目を迎える今も新しい
試みを続ける。
「作品は短編が中心で、地名がない架空世界に王や旅芸人、少年、大蛇などの物語が
散文詩のように展開されるのが特徴。ボルヘスやマンディアルグとの共通点も指摘
される。デビューしたころ、雑誌「遊」に寄稿を依頼した松岡正剛さんは「寡作で
正当に評価されてないが、現役女性作家では10本の指に入る。ファンタジーでな
い幻想を描ける数少ない作家」とみる。」
京都新聞 HP
【山尾悠子作品一覧】
定価 9,504円(本体価格8,800円)
1970年代後半、彗星のごとく日本の幻想文学シーンを駆け抜けた
《伝説の作家》山尾悠子。彼女の残した傑作小説32編を初めて集
大成。約7割の作品が今回単行本初収録。栞=佐藤亜紀ほか。
定価 3,024円(本体価格2,800円)
衝撃の『山尾悠子作品集成』より3年、不世出の幻想作家がふたた
び世に問う連作短篇集。全編書き下ろし。「銅版」「閑日」「竈の
秋」「トビアス」「青金石」――五枚のイメージが綴る天使と人形
と冬眠者の物語。
定価 3,024円(本体価格2,800円)
バロックなイメージが渦巻く15の幻想小説。「娼婦たち、人魚でいっ
ぱいの海」「美神の通過」「水源地まで」「影盗みの話」「夜の宮殿
と輝くまひるの塔」「ドロテアの首と銀の皿」ほか。
ジェフリー・フォード 著/山尾悠子・金原瑞人・谷垣暁美 訳
定価 2,700円(本体価格2,500円)
悪夢のような理想形態都市を支配する独裁者の命令を受け、観相官クレ
イは盗まれた奇跡の白い果実を捜すため属領へと赴く。待ち受けるのは、
青い鉱石、楽園への旅......世界幻想文学大賞受賞の話題作。