「時代小説の挿絵画家 小田富弥展 ~怪剣士・丹下左膳あらわる!~」開催
大正末から昭和初期にかけ大衆文学の開花とともに、時代小説の挿絵に新境地を
拓いた小田富弥(1895~1990)。
林不忘「新版大岡政談」では、隻眼隻手のニヒルなヒーロー・丹下左膳を描き
出し、また、時代小説の新しいジャンルとして生まれた「股旅もの」では、それ
までなかった渡世人のイメージを具体的に描くことに成功しました。縞の合羽に
三度笠スタイル......世間から疎外され、各地を流れ歩く一匹狼のヒーロー・孤独
な渡世人=アウトローの義理人情の世界を、富弥は軽妙かつ躍動感あふれる毛筆
で描きました。
17歳で日本画家・北野恒富に入門して研鑽を重ね、江戸の浮世絵師・歌川国芳
からの流れを受け継いだ富弥は、中一弥・木俣清史・野口昴明ら多くの門下生を
育てています。
本展では、時代小説全盛期を飾り、群を抜く卓越した筆さばきで多くの時代小
説を彩った富弥の軌跡をご紹介いたします。
◆会期:2015年1月3日(土)~3月29日(日)
◆会場:弥生美術館
〒113-0032 東京都文京区弥生2-4-3
TEL 03(3812)0012
◆開館時間:10:00~17:00(入館は16:30までにお願いします)
◆休館日:月曜日 ※ただし1/12(月・祝)開館、13(火)休館
◆料金:一般900円/大・高生800円/中・小生400円
(竹久夢二美術館もご覧いただけます)
【展覧会詳細ページ】
【展覧会公式カタログ好評発売中!】
小田富弥 画/松本品子 編
定価 3,024円(本体価格2,800円)
百花繚乱の大衆文芸黄金時代は挿絵画の黄金時代でもあった。
ニヒルな怪剣士「丹下左膳」の姿を創造し、その活躍ぶりで
東の岩田専太郎、西の小田富弥と称され絶大なる人を誇った
画家の全体像を原画を中心に初集成。