アラブ圏で初のノーベル文学賞受賞作家、ナギーブ・マフフーズの生誕百年と、
その代表作『カイロ三部作』の新完訳版の刊行を記念して、講演会が行われます。
ナギーブ・マフフーズ ─その魅力の全て─
生誕100年・『カイロ三部作』刊行記念講演会
2011年12月11日は、エジプトの文豪でアラブ初のノーベル文学賞受賞作家
ナギーブ・マフフーズ(1911年12月11日ー2006年8月30日)の生誕100年にあたる
記念の日です。
代表作『カイロ三部作』の全訳も同日より刊行開始されます。
それを祝して、『カイロ三部作』全訳を成し遂げた塙治夫氏、
気鋭のマフフーズ研究か福田義昭氏が、マフフーズン人生とその魅力、
アラブ文学について語るほか、エジプト社会経済誌を専門とする
長沢栄治東京大学教授によるエジプト革命についての講演、
マフフーズに関するドキュメンタリー映画の上映を交え、
マフフーズ文学の全体像に迫ります。
◆日時 :2011年12月11日(日)
開場・13:00 / 開演・13:30
◆会場 :東京大学東京大学文学部(本郷キャンパス)
東京都文京区本郷7-3-1
◆交通:地下鉄丸ノ内線・大江戸線「本郷3丁目」、
南北線「東大前」などから徒歩10分
◆プログラム予定
13:30 挨拶 ヒシャム・エルゼメティー (駐日エジプト大使)
13:40 講演 長沢栄治 (東京大学教授)
「エジプト革命を考える─ナギーブ・マフフーズの作品から」
14:00 講演 塙治夫 (アラブ文学翻訳家)
「世界文学の雄峰ナギーブ・マフフーズとは?」
14:45 講演 福田義昭 (大阪外国語大学非常勤講師)
「国民文学と世界文学の間─ナギーブ・マフフーズの場合」
15:30〜15:30 休憩
15:50 質疑応答
16:15 ドキュメンタリー映画上映
『Documentary about Nagib Mafhfuz』
17:00 閉会
主宰:エジプト大使館 文化・教育・科学局/
イスラーム地域研究東京大学拠点/
国書刊行会
問い合わせ
*エジプト大使館 文化・教育・科学局
TEL:03-5799-8030
FAX:03-3795-7161
http//:www.egyptcesb.jp
*国書刊行会 ※パンフレットはご自由にDLください。
ナギーブ・マフフーズ(1911.12.11ー2006.8.30)
1988年にアラブ人の作家として初めてノーベル文学賞の栄冠に輝いたエジプトの文豪。
カイロ旧市街に下級官吏の末子として生まれ、カイロ大学哲学科卒業後、94歳の高齢で世を去るまで、
35冊の長編、19冊の短篇集などを発表した。
ノーベル賞の対象作となったのが、1956、57年に発表された大河小説『カイロ三部作』で、
一連の社会的リアリズム小説を完成させた大作である。また『三部作』に次ぐ大河小説で、
人間と宗教の関係を取り上げた『わが町内の子供たち』(1959年)、宗教と悪徳の問題に焦点を置いた『選民の詩』(1977年)は、寓意的、象徴的筆致で書かれた作品として名高い。
その後も多彩な作品群を世に問い、最晩年になっTからも夢想的な掌篇を次々と発表した。