図書新聞(10/29号)で 「対談 巽孝之×大久保譲 『ダールグレン』をめぐって」が掲載されました。
「20世紀SFの金字塔」「SF界の『重力の虹』」とも称される伝説的超大作について、
本書解説の巽氏と翻訳者である大久保氏とが、熱のこもった対談を繰り広げてくださっています。
都市ベローナに何が起きたのか――多くの人々が逃げ出し、廃墟となった世界を跋扈する異形の集団。
二つの月。永遠に続く夜と霧。毎日ランダムに変化する新聞の日付。
そこに現れた青年は、自分の名前も街を訪れた目的も思い出せない。
やがて<キッド>とよばれる彼は男女を問わず愛を交わし、詩を書きながら、迷宮都市をさまよいつづける......
奔放なイマジネーションが織りなす架空の都市空間を舞台に、性と暴力の魅惑を鮮烈に謳い上げ、
人種・ジェンダーのカテゴリーを侵犯していく強靱なフィクションの力。
過剰にして凶暴な文体、緻密にして錯乱した構成、ジョイスに比すべき大胆な言語実験を駆使した、
天才ディレイニーの代表作にしてアメリカSF最大の問題作。
サミュエル・R・ディレイニー 著
大久保譲 訳
ダールグレン Ⅰ ダールグレン Ⅱ
ISBN 978-4-336-04741-0 ISBN 978-4-336-04742-7
定価 3,360円 (本体価格3,200円) 定価 3,570円 (本体価格3,400円)