書籍詳細
内容紹介
長安へ派遣された父の帰りを待つ母子に襲いかかる魔の手、それに立ち向かう若侍の活躍を描く「燈台鬼物語」。宗教に熱中する民衆に巻き込まれた老婆とその不条理性を淡々と語った「尼になった老婆」他全32篇。
著者紹介
田中貢太郎 (タナカコウタロウ)
1880年~1941年。高知県に生まれ、代用教員、新聞記者を経て上京。郷里の先輩大町桂月に1終生師事した。他に田山花袋や田岡嶺雲に師事、その著述活動を補佐。滝田樗陰に認められ、『中央公論』に怪談話などを掲載した。怪談物は蒐集と再著作に努め、総数は約五百編に及ぶ。