書籍詳細
シュルレアリスムエッキョウスルソウゾウリョク
シュルレアリスム 越境する想像力
『宣言』から100年後のアップデート
- 発売日
- 2026/06/24
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 978-4-336-07871-1
- ページ数
- 408頁
定価 4,180円(本体価格3,800円)
内容紹介
シュルレアリスム研究の最前線――
『シュルレアリスム宣言』100周年を経た成果
近年、新資料が陸続と刊行され、シュルレアリスム研究は新しい局面を迎えている。
ブルトン、マッソン、ダリ、タンギー、アルプ、マン・レイ、オッペンハイム、クノー、アルノー、バタイユ、ヘーゲル、ラカン、瀧口修造、日本及びベルギーのシュルレアリスム……
『シュルレアリスム宣言』刊行100周年のシンポジウム「クロスオーバー シュルレアリスム」(早稲田大学、2024)の成果に、多方面のアプローチを加えた、14名による詩論・絵画論・精神分析・身体論ほか15本。
今なおわれわれを惹きつける、アクチュアルなアヴァンギャルド探求。
「それにしても、1世紀前に誕生したシュルレアリスムという星座の輝きがいまもわたしたちにとって新鮮に感じられるのはなぜなのだろうか。シュルレアリスムは、ひとつの明確な理論をテーゼとして共有する集団ではないし、新しい文学流派(あるいは芸術流派)を標榜する運動でもない。目の前の現実の習慣的なあり方を疑問視し、誰もが当然のように受け入れている既成の生き方に対して反抗することから出発した実践の試みだったはずである。そうした実践だからこそ、歴史の枠組みにはめ込まれて記念碑化されることなく、いまなお新たな輝きを放てるのだ」(「はじめに」より)
著者紹介
谷昌親 (タニマサチカ)
1955年東京都生まれ。元早稲田大学教授。専門はフランス現代文学・イメージ論。パリ第三大学にて博士号取得。著書に『詩人とボクサー――アルチュール・クラヴァン伝』(青土社)、『ロジェ・ジルベール=ルコント――虚無へ誘う風』(水声社)、訳書にM・レリス『ゲームの規則IV 囁音』(平凡社)、P・スーポー『パリの最後の夜』(国書刊行会)など。
目次
はじめに
第1部 収斂するシュルレアリスム――アンドレ・ブルトンという磁場
「意味は「見る」ことができる――ブルトンのコラージュ詩(一九二四年四月)」鈴木雅雄
「オートマティックなユーモア――『黒いユーモア選集』再読」中田健太郎
「愛の標本箱――アンドレ・ブルトンのポエム=オブジェ《パノプリ》」前之園 望
「シュルレアリスムと小説の遠くて近い関係――なぜブルトンは『ナジャ』を書かねばならなかったのか」谷 昌親
「ネットワークとしての内的モデル――シュルレアリスムによる「模倣の法則」」齊藤哲也
「シュルレアリスム、アヴァンギャルド、そして革命」オリヴィエ・プノ=ラカサーニュ
第2部 拡散するシュルレアリスム――多様なグループ、ジャンル、地域
「ブロメ通り四五番地から『ドキュマン』へ」谷 昌親
「レーモン・クノーはシュルレアリストか?」クリステル・レジアニ
「ラカン、かつてのシュルレアリスト」久保田泰考
「「具体的なもの」をめぐって――抽象芸術、シュルレアリスム、ヘーゲル」長尾 天
「シュルレアリスト写真家」を超えて――一九三〇年代フランスにおけるマン・レイの写真的自己定位」木水千里
「第八回シュルレアリスム国際展における身体を介した関係性」松岡佳世
「フランスにおける日本のシュルレアリスム受容を考える――ブルトンの「返送受け取り拒否」について」マニゴ ヴァンサン
「取りのこされたシュルレアリスム――ナチス占領下フランスにおける「ペンを持つ手」」進藤久乃
「パリから遠く離れて――アンテルナシオナル・レトリストとブリュッセルのシュルレアリスム」門間広明
あとがき
