書籍詳細
クレイロノミヤコ
昏色の都
- 発売日
- 2024/04/24
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 978-4-336-07596-3
- ページ数
- 268頁
定価 3,960円(本体価格3,600円)
内容紹介
芥川賞に輝いた第一作以来、作品ごとに文体を変幻させてきた《小説狂》作家による
高踏的、唯美的、反時代的な、幻想文学の金字塔!!
《狂躁の夜、悪魔の筆を藉り、これらの小説は書かれた》
初出時の3倍に改稿された耽美的・象徴主義的な表題作「昏色(くれいろ)の都」170枚に、極限地の中洲でただ独り夢現のあわいを行き惑う幻想紀行譚「極光」、零落散逸した古漫画の記憶に遠い幼少期を幻視する瘋狂小説「貸本屋うずら堂」の2編を併録。文体や世界観を全く異にする鏤刻の3編。《夜ごと悪魔の筆が紡がせた》畢生の記念碑的小説集。
──低い冬の陽が平原を黄金に透き、雲と地平、幾百年変わらぬ廃都ブリュージュの翳を紅に焦がし、日々わたしの眼裏に燃え落ちてゆく──
著者紹介
諏訪哲史 (スワテツシ)
1969年名古屋市生まれ。國學院大学文学部哲学科卒業。恩師は独文学者の故種村季弘。
2007年小説「アサッテの人」で群像新人文学賞・芥川賞受賞。
著書に『アサッテの人』『りすん』『ロンバルディア遠景』(講談社刊)、『領土』『岩塩の女王』(新潮社)ほか。
目次
昏色の都
極光
貸本屋うずら堂