書籍詳細
ポストヒューマンノブンガク
〈ポストヒューマン〉の文学
埴谷雄高・花田清輝・安部公房、そして澁澤龍彥
- 発売日
- 2023/02/20
- 判型
- A5判
- ISBN
- 978-4-336-07455-3
- ページ数
- 508頁
定価 4,400円(本体価格4,000円)
内容紹介
人間の “後” には何が来るのか?――
〈人間中心主義〉の超克を画策する埴谷雄高、花田清輝、安部公房、澁澤龍彥の文学を共振させ、来たるべき〈ポストヒューマン〉のヴィジョンへと架橋する画期的論考。
装丁:岡本洋平(岡本デザイン室)
著者紹介
藤井貴志 (フジイタカシ)
1974年大分県生まれ。立教大学大学院文学研究科日本文学専攻博士後期課程修了、博士(文学)。日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、現在、愛知大学文学部教授。著書に『芥川龍之介─ 〈不安〉の諸相と美学イデオロギー』(2010年、笠間書院)。専攻は日本近現代文学。球体関節人形をコレクションしながら、文学における〈人形〉表象について継続的に研究している。
目次
序 章 《ポストヒューマン》のY字路
Ⅰ 〈存在の革命〉― 埴谷雄高から安部公房へ―
第1章 埴谷雄高「虚空」と花田清輝
第2章 〈魂〉のフロッタージュと〈物〉のコラージュ
第3章 シュペルヴィエルの影
Ⅱ 〈オブジェ〉の思想― 安部公房と花田清輝―
第4章 安部公房『壁』の中の〈ダリ〉
第5章 〈オブジェ〉達の革命
第6章 〈人形〉のレジスタンス
Ⅲ 『死霊』と〈反出生主義〉― 埴谷雄高から澁澤龍彥へ―
第7章 〈子供〉を生むこと
第8章 〈私小説〉としての『死霊』
第9章 〈単性生殖〉のユートピア
Ⅳ 《ポストヒューマン》の地平― 澁澤龍彥と〈人形愛〉―
第10章 〈生きた人形〉あるいは〈犬〉のような少女
第11章 〈独身者の機械〉と〈異形の身体〉表象
第12章 ハンス・ベルメールの反時代的身体
第13章 〈マネキン人形〉の詩学
終 章 〈人新世〉の埴谷雄高