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書籍詳細

ジュウニサイノクニノセンソウ

十二歳の国の戦争

拝復マッカーサー様

二日市壮

発売日
2022/08/09
判型
四六判
ISBN
978-4-336-07377-8
ページ数
232頁

定価 2,640円(本体価格2,400円)

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内容紹介

「アングロサクソンを45歳だとすると日本人は12歳」と日本社会の未熟さを言い当てたマッカーサーは、現在の日本を何歳と言うだろうか。1968年、最高裁は「国の非常事態下で起きた身体や財産の被害は、国民が等しく受忍しなければならない」とした。責任は誰にあるのだろうか。戦争はどのように国民を巻き込んだのだろう。子ども、家族は、戦争のおかげでどんな暮らしをしなければならなかったのか。
当時は少年だった著者自身の記憶を辿りながら、アジアの国ぐにを巻き込んで繰り広げられた戦争のすがたを見渡して問いかける。

著者紹介

二日市壮 (フツカイチソウ)

1936年西宮市生まれ。NHK記者として環境問題などを取材。定年後、名古屋大、中京大講師を経て韓国へ。KBS日本語放送中心に滞在12年。仁川大、韓国外大で日本語を教える。著書『原始河川(共著)』『明日を探る北海道農業』『韓国擁護論』(以上、国書刊行会)。『京浜工業地帯』(共著、泰流社)。ビデオ『東海レールウォチング』(NHK)。

目次

    まえがき
    太平洋戦争小年表

第一部 B29空襲を生き延びた少年
     大阪・堺への大空襲
     軍国少年
     紀元二千六百年
     国民の戦意を高めた歌
     大本営発表
     軍隊式の国民学校
     戦時下の幸せ
     疎開と爆撃体験
     激化する空襲
     運命の夜
     一八六〇人が焼け死ぬ
     警報が信じられなくなる
     機銃掃射を雨戸で防ぐ
     玉音放送 終戦
     危なかった兄
     原爆投下後の広島で水をガブ飲み
     ジャーナリスト志望へ
     家族のその後

第二部 十二歳の国の太平洋戦争
     1.開戦まで
        言論の自由のない社会
        メディアは戦争協力者だった
        欧米の植民地だったアジアの国々
     2.真珠湾攻撃
        遅れた宣戦布告
     3.南方作戦の開始
        シンガポール占領 
        米軍を追い詰める
        ビルマ独立義勇隊
        スマトラの石油
     4.ミッドウェー海戦
        初の空母対空母で苦戦
        空母四隻を失う
        戦局は逆転
     5.ガダルカナル島の戦い
        飛行場が急襲される
        奪還は不能
        二万人が密林で命を落とす
        死んでも帰れぬニューギニア
        山本五十六大将の戦死
     6.玉砕
        学徒動員
        大東亜会議
     7.日米生産力の差
        サイパン島で四万人戦死
        東條内閣の総辞職
     8.インパール作戦
     9.米軍がフィリピンを奪還
     10.神風特攻隊
     11.本土空襲
        八幡製鉄所を空爆
        サイパン島からの空襲開始
        新司令官ルメイ
        焼夷弾の開発
        夜間、低空で狙え
     12.硫黄島の戦い
     13.戦時下の国民生活
     14.沖縄地上戦
     15.日本焦土化作戦
        東京大空襲で死者10万人
        硫黄島から戦闘機
     16.広島、長崎への原爆投下
        京都は三番目の予定地だった
     17.ソビエト連邦の参戦
     18.北海道に米軍機動部隊
     19.降伏
     20.戦後の混乱と民主化
    あとがき
    附記