書籍詳細
カメラトニッポン
カメラとにっぽん
写真家と機材の180年史
- 発売日
- 2019/10/25
- 判型
- B5判
- ISBN
- 978-4-336-06381-6
- ページ数
- 176頁
定価 2,970円(本体価格2,700円)
内容紹介
日本の写真家とカメラの関係を興味深いエピソードから辿る画期的ビジュアル・ブック。写真家愛用の機材とその表現、技術の発展から見た新たなる芸術と産業の歴史。日本カメラ博物館開館30周年記念出版。
「写真家の眼と一体化したカメラが〈もうひとつの写真史〉を紡ぎ出す」
(写真評論家・飯沢耕太郎)
著者紹介
日本カメラ博物館 (ニホンカメラハクブツカン)
目次
はじめに
1、写真黎明期――ダゲレオタイプから乾板まで
1-1 ダゲレオタイプカメラ
1-2 日本への写真伝来
コラム*ナダールが撮った遣欧使節団
1-3 写真師と写真館の開祖 上野彦馬と下岡蓮杖
1-4 湿板写真から乾板写真へ
1-5 乾板の普及とアマチュア写真家の誕生
2、表現手段としてのカメラ――アマチュア写真から報道写真まで
2-1 福原信三とソホレフレックス・トロピカル
2-2 福原路草とソルントンレフレックス
2-3 渡辺淳とベス単
2-4 小石清とイーストマン40番
コラム*写真と人工光源
2-5 安井仲治とグラフレックス、パーレット
コラム*オスカー・バルナックとライカ
コラム*1937年ヒンデンブルグ号事故現場から発見された「ライカⅢa」
2-6 名取洋之助とライカ、ローライ、コンタックス、ニコン
コラム*戦中の内外グラフ誌
3、カメラと写真家の繚乱時代――フィルム全盛期
3-1 木村伊兵衛とローライフレックス
コラム*フォトジャーナリズムとプレスカメラ
3-2 林忠彦とライカ、ローライ
3-3 真継不二夫とローライコード
コラム*日本製カメラの輸出検査と世界への飛躍
コラム*カメラ輸出検査余話
3-4 大竹省二とレンズ
3-5 ディビッド・ダグラス・ダンカンと三木淳のライカ
3-6 細江英公とミノルタSR-1a
3-7 大倉舜二のカメラとレンズ
3-8 渡辺義雄とニコンF
コラム*ニコンとズノー――カメラのトータルデザイン
3-9 吉岡専造とニコンF
3-10 富山治夫とレンズ効果
3-11 ユージン・スミスとオリンパスペンFT
コラム*オリンパスペン
コラム*ペンタックス・ギャラリー
3-12 前田真三とリンホフ・スーパーテヒニカ
3-13 中村征夫とニコノス
コラム*近接(マクロ)撮影と機材――佐々木崑の場合
コラム*カメラと宇宙
コラム*ピーター・リンドバーグとアサヒペンタックス6×7
4、表現と機能の多様化――そしてデジタルへ
4-1 広田尚敬とニコンF、キヤノンF-1
4-2 水谷章人とキヤノンF-1
4-3 土方健介と手作りカメラ
コラム*いろいろな撮影ができるカメラ
4-4 写真する植田正治
4-5 増山たづ子とピッカリコニカ
4-6 竹内敏信とキヤノンAE-1
コラム*カラー写真普及の時代
コラム*新時代のビジュアル誌
4-7 篠山紀信とシノラマ
4-8 薗部澄のカメラ
コラム*特別外装のカメラ
コラム*レンズ付フィルム「写ルンです」の登場
4-9 森山大道とコンパクトカメラ
コラム*デジタルカメラの創世期
コラム*デジタル環境とカメラ
5、私とカメラ――ターニング・ポイント
藤本四八 焼け跡の銀座で
笹本恒子 女性で初めての報道写真家として
田沼武能 木村伊兵衛先生のひと言
熊切圭介 背中を押してくれた写真
木村惠一 撮らせてもらっているという気持ち
齋藤康一 「写真嫌い」の方から学んだ大切なこと
一色一成 「おんな」をうつす
中谷吉隆 蒼氓60年
操上和美 「私の写真」はどこにあるのか
土田ヒロミ 自分とは、日本人とは何か
須田一政 写像、写し絵、鏡
青木 勝 飛行機写真の世界へ
吉野 信 長玉を使ってハンティング
沼田早苗 私の持ち味を探して
長倉洋海 ひとりひとりから見えてくるもの
【付録】
日本の主要カメラメーカー変遷
カメラとレンズの内部
撮影技法の発展
印画(プリント)の発展
おもな感光材料の種類とサイズ
シート・フィルムと印画紙の寸法
日本カメラ博物館について
あとがき