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書籍詳細

シュクサイノヒビ

祝祭の日々

私の映画アトランダム

高崎俊夫

発売日
2018/02/22
判型
四六変型判
ISBN
978-4-336-06248-2
ページ数
320頁

定価 2,860円(本体価格2,600円)

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内容紹介

魅惑の20世紀カルチュア・グラフィティ!

マニアック&ファナティックな文芸書・映画本を多数手掛ける名編集者による人気連載コラムがついに単行本化。映画から文学へ、文学からジャズへ、そして映画へ――ジャンルを縦横無尽に越境する博覧強記のエッセイ集にして、編集者として出会った神話的人物たちへの愛惜にみちたポルトレ集。

*目次より
ロマン・ギャリをめぐる断章/バザン・ウォーショウ、そして西部劇/渡辺温、及川道子、そして『アンドロギュヌスの裔』/武田百合子の映画エッセイについて/スーザン・ソンタグと蓮實重彦の微妙な対話/ふたつの『ノスフェラトゥ』あるいは村上春樹との映画談義/荒木一郎・アフター・ダーク/ジャズで踊って、または幻のタップ映画『舗道の囁き』/和田誠 または寛大なるイロニスト/ドナルド・リチーのアンダーグラウンドな戦後史/映画作家としてのアイダ・ルピノ/マックス・オフュルスの方へ/プレストン・スタージェス再考/伝説の映画批評家、内田岐三雄について/わが偏愛するエリオット・グールドの70年代/クラス・マガジン「話の特集」が輝いていた時代/桂ゆきとジャン・ジュネ/虫明亜呂無ふたたび、そして宇津宮雅代/フランス映画社、そして川喜多和子のこと/相米慎二が選んだ「日本映画ベスト3」/映画批評家としての淀川長治/伊丹十三にとって〈映画〉とは何だったのか/伝説となった湯布院映画祭のマキノ雅弘特集/若松孝二をめぐる個人的な回想/ラディカルな映画史家としての竹中労/奥村昭夫、ゴダールに殉じたある映画的人生/映画狂のミステリ作家、小泉喜美子の思い出/大島渚、あるいは〈強靭なセンチメンタリスト〉……

著者紹介

高崎俊夫 (タカサキトシオ)

1954年福島県生まれ。「スターログ日本版」「月刊イメージフォーラム」「一枚の繪」「AVストア」の編集部を経て、フリーランスの編集者に。手がけた単行本は『ニコラス・レイ ある反逆者の肖像』(ベルナール・エイゼンシッツ/吉村和明訳)『ロバート・アルトマン わが映画、わが人生』(デヴィッド・トンプソン編、川口敦子訳、以上キネマ旬報社)『オペラとシネマの誘惑』(三谷礼二)『わが封殺せしリリシズム』(大島渚、以上清流出版)、『テレビの青春』(今野勉、NTT出版)『ドキュメンタリーは格闘技である 原一男VS深作欣二 今村昌平 大島渚 新藤兼人』(原一男、筑摩書房)『スクリプターはストリッパーではありません』(白鳥あかね、国書刊行会)、『ニセ札つかいの手記 武田泰淳異色短編集』(武田泰淳、中公文庫)ほか多数。

目次

第一章 映画と文学のあいだで

 イーヴリン・ウォー原作の幻の未公開映画
 パヴェーゼとあるファム・ファタール
 ロマン・ギャリをめぐる断章
 映画批評家としての山川方夫
 エリザベス・ボウエンの『日ざかり』が映画になっていた
 バザン、ウォーショウ、そして西部劇
 ルー・リードの師デルモア・シュワルツをめぐる断章
 草森紳一ふたたび
 色川武大のサブカルチャー・エッセイの魅力
 渡辺温、及川道子、そして『アンドロギュノスの裔』
 花田清輝の映画的思考とは何か
 武田百合子の映画エッセイについて
 映画的な作家、武田泰淳の凄みについて
 スーザン・ソンタグと蓮實重彦の微妙な対話
 織田作之助と川島雄三
 岩田宏、あるいは小笠原豊樹をめぐる断想
 大岡昇平とルイズ・ブルックス
 実践者の眼・獅子文六の魅力
 

第二章 映画、そしてジャズで踊って 

 天才同士の出会い スコリモフスキとコメダ
 ウディ・アレンとジャズ、あるいは「いつか聴いた歌」
 ふたつの『ノスフェラトゥ』 あるいは村上春樹との映画談議
 ジョニー・マーサーをめぐるささやかなアメリカ映画史
 荒木一郎・アフター・ダーク
 ジャズで踊って、または幻のタップ映画『舗道の囁き』
 『ブルージャスミン』と「ブルー・ムーン」
 和田誠 または寛大なるイロニスト

 
第三章 偏愛する映画作家たち 
 
 イーリング・コメディとは何だったのか?
 清水宏の美しい遺作『母のおもかげ』
 田中路子と〈国辱映画〉『ヨシワラ』、そして『蝶々夫人』
 ニコラス・ローグの時代
 ドナルド・リチーのアンダーグラウンドな戦後史
 レナード・コーエンとアラン・ルドルフ
 瀬川昌治とビリー・ワイルダー
 大山健二という映画俳優について
 前田陽一の幻のテレビドラマ『小春日和/インディアン・サマー』
 映画作家としてのアイダ・ルピノ
 マックス・オフュルスの方へ
 プレストン・スタージェス再考
 
第四章 同時代とジャーナリズムと

 幻の未映画化シナリオをめぐって
 伝説の映画批評家、内田岐三雄について
 日活ロマンポルノ考 堀英三という映画記者がいた
 名キャメラマン萩原憲治の日活映画史
 わが偏愛するエリオット・グールドの七〇年代
 クラス・マガジン『話の特集』が輝いていた時代
 『別冊シティロード』を読んで思い出したこと
 幻の日活映画『孤獨の人』をめぐって
 『私が棄てた女』、あるいは「蒼井一郎」という映画批評家について
 桂ゆきとジャン・ジュネ 
 片岡義男について知っている二、三の事柄
 虫明亜呂無ふたたび、そして宇津宮雅代 
 秦早穂子の映画エッセイの魅惑  
 
第五章 メモリーズ・オブ・ユー 

〈愛の欠如を描く詩人〉クロード・シャブロルを追悼する
 フランス映画社、そして川喜多和子のこと
 一枚の白バックの高峰秀子
 相米慎二が選んだ「日本映画ベスト3」 
 映画批評家としての淀川長治
 伊丹十三にとって〈映画〉とは何だったのか
 伝説となった湯布院映画祭のマキノ雅広特集 
 原田芳雄、林美雄、そして「サマー・クリスマス」
 安田南 いま、いずこ
 若松孝二をめぐる個人的な回想
 大和屋竺という映画作家がいた時代
〈元祖オタク〉のシナリオ・ライター、山崎忠昭について
 遅ればせながら矢島翠を追悼する
 ラディカルな映画史家としての竹中労
 奥村昭夫、ゴダールに殉じたある映画的人生
 映画狂のミステリ作家、小泉喜美子の思い出
 田中眞澄の遺稿集『小津ありき――知られざる小津安二郎』
 白鳥あかねメモワールと池田敏春のこと 
大島渚、あるいは〈強靱なセンチメンタリスト〉
「ぼくの映画というのは、ぼくの悶えみたいな気がする」――大島渚追悼
 加藤泰を愛した女たち あるいは袴塚紀子追想