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書籍詳細

ジョウモンジンハナゼシシャヲアナニウメタノカ

縄文人はなぜ死者を穴に埋めたのか

墓と子宮の考古学

大島直行

発売日
2017/09/13
判型
四六判
ISBN
978-4-336-06195-9
ページ数
308頁

定価 2,420円(本体価格2,200円)

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内容紹介

あまたの文献を渉猟・博捜して、縄文人の死や生に対する考え方、墓をつくって死者を葬ろうとした彼らの心、《再生シンボリズム》とその中核をなす《子宮》の意味に迫る、縄文解釈のドキュメンタリー。

著者紹介

大島直行 (オオシマナオユキ)

1950年北海道生まれ。札幌医科大学客員教授。日本人類学会評議員、日本考古学協会理事、北海道考古学会会長などを歴任。医学博士。
著書に、『対論・文明の原理を問う』(麗澤大学出版会、2011年、共著)、『月と蛇と縄文人』(寿郎社、2014年)、『縄文人の世界観』(国書刊行会、2016年)、『縄文人はなぜ死者を穴に埋めたのか―墓と子宮の考古学』(国書刊行会、2017年)などがある。

目次

 プロローグ

第一章 死の発見と心の起源
 1.人はいつ、なぜ死を知ったのか
 2.信仰や宗教は遺伝するのか
 3.心の理論と適応的錯覚
 4.なぜ死者を葬るのか
 5.アニミズムとシャーマニズム
 6.祖先崇拝も遺伝なのか
 7.「融即律」の可能性
第二章 ものの形を決める心のメカニズム
 1.先史・古代人の心に迫る
 2.普遍的無意識とは
 3.元型とイメージ
 4.グレートマザーと「死と再生」のイメージ
 5.シンボル、シンボライズ、シンボリズム
 6.シンボリズムの中核は「月」
 7.レトリックが形をつくる
第三章 民族学・民俗学の力を借りる
 1.なぜ日本の考古学者は民族学・民俗学を嫌うのか
 2.民俗考古学と土俗考古学の役割
 3.普遍的認知の見極め
第四章 土器にみる子宮的性格
 1.土器はなぜ墓に添えられるのか
 2.土器は単なる鍋か
 3.縄文土器の形はどのように決められたのか
 4.縄目模様(縄文)はなぜつけられたのか
 5.縄文土器と世界観
 6.子宮的性格についての考古学者の発言
 7.縄文土器は再生のシンボル
第五章 ムラや家の子宮的性格
 1.旧石器時代のムラも環状なのか
 2.縄文ムラはなぜ環状なのか
 3.ムラと家は子宮を象徴
 4.廃屋墓と敷石住居の謎
第六章 ストーンサークルにみる子宮的性格
 1.なぜ縄文人は記念物をつくるのか
 2.ストーンサークルはなぜ円いのか
 3.ストーンサークルは穴のない墓
第七章 縄文人はなぜ死者を穴に埋めたのか
 1.縄文人の死生観
 2.なぜ死者を屈葬にしたのか
 3.民俗学者吉野裕子が考える墓と子宮
 4.民族学・神話学のなかの墓と子宮の関係
 5.人はいつの世にも子宮に生まれ子宮に還る

 エピローグ