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書籍詳細

ナニガチホウヲオコスノカ

何が「地方」を起こすのか

IT、「橘街道プロジェクト」、戦略と戦術と方法論

中村稔

発売日
2016/12/15
判型
四六判
ISBN
978-4-336-06108-9
ページ数
184頁

定価 1,980円(本体価格1,800円)

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内容紹介

地方創生や地域振興に何が必要なのか。日本が抱えている問題としての高齢化、人口減少などはそのまま地域社会が直面している問題でもあり、より直接的で緊急の問題であると言える。逆に考えると、地方は差し迫ったニーズ、すなわちビジネスチャンスの多く存在する場所でもある。ITや地域資源を地域活性化に有効利用した例として、「神戸コレクション」「橘街道プロジェクト」「日本アニメランド(淡路島)」など各地での取り組みを紹介。わが国の経済社会の未来に不可欠な要素を具体的に提示する。

著者紹介

中村稔 (ナカムラミノル)

昭和37年生まれ。広島県出身。東京大学法学部卒。
昭和61年に通商産業省(現・経済産業省)に入省。技術開発、情報システム開発、知的財産保護、オゾン層保護対策に携わり、平成5年から8年まで在ポーランド日本国大使館一等書記官としてワルシャワに駐在。帰国後は、航空機武器産業、原子力安全、環境・企業立地などを担当した後、石油公団総務課長、中東アフリカ室長、大臣官房参事官、石油流通課長を務めた。地方へは、近畿経済産業局の総務課長と総務企画部長として大阪で2回勤務し、兵庫県庁出向(産業振興局長と産業労働部長)で神戸にも赴任した。平成25年夏から平成28年夏まで独立行政法人情報処理推進機構(IPA) 参事・戦略企画部長。

目次

はじめに
第1部 地方創生の意義
 1.そもそも地方とは何か
  (1)「東京 vs 地方」という考え方
  (2)「地方」と「地方自治体」
  (3)「地方」の概念の捉え方
 2.「地方創生」と「地域振興」 ~課題の混在と多様な対応策
  (1)これまでの地方振興と今後の行政の在り方
  (2)地方創生を構成する要素と事例
  (3)地方創生の基軸
  (4)マクロの課題とミクロの課題
  (5)東京一極集中問題との関係整理の必要性
 3.何のための地方創生か
  (1)機能論・効率論を超えて ~「集中と選択」が全てか?
  (2)再生不可能な固有の価値とは
     グローバル競争と固有の価値 ~北イタリアの高付加価値家内制手工業
     選択肢の自由度と懐の深い経済
 4.構造変化(マクロ情勢)への対応
  (1)世界が経験した構造変化
  (2)グローバル化とITが地方にもたらす衝撃
 5.国際関係と地方創生 ~経済、インテリジェンス、安全保障
  (1)地方と地方のDCの意義 ~L2L
  (2)地方の取り組みが日本を救う? ~神戸医療産業都市と石油利権

第2部 地域振興の具体策
 1.IT活用が地方創生にもたらすインパクト
  (1)オープンイノベーション ~地域や業種を超えた連携の必然化
  (2)データ(情報)の活用 ~プラットフォームビジネスの進化
  (3)インターネット社会における情報の非対照性の克服
  (4)フィンテックのもたらすもの
  (5)地方の弱点を埋めるIT
  (6)サイバー空間が第三者評価の役割を果たす
  (7)Win-Win関係の構築
  (8)バーチャルとリアルの融合 ~インターネットの威力
 2.価値づくりの実例
  (1)日本製哺乳瓶の快進撃
  (2)客の来ないフランス料理屋がつぶれない理由
  (3)「もの」を売らずに「こと」を売る ~トラベルシューズと高いビール
  (4)ステークホルダーのインボルブ ~赤字ローカル線の復活
  (5)神戸コレクション ~消費者のインボルブとターゲティング
 3.プラットフォームの形成と活用
  (1)プラットフォームの基軸 ~日本の歴史・文化
  (2)Win-Win-Winの関係づくり(BtoBtoC)
  (3)地域や業種を超えた連携、「産学官金報民」の連携
  (4)「出口」を意識した取り組みとは
  (5)実験としての「橘街道プロジェクト」

第3部 地方創生と我が国発展の未来像
 1.地方創生に取り組むに当たって ~戦略と戦術と方法論
  (1)観光・ツーリズムの持つ意味 ~戦略的視点の重要性
  (2)仕掛けの重要性 ~戦術のブラッシュアップ
  (3)時系列を意識した取り組み ~戦術の展開
  (4)マーケットインかプロダクトアウトか ~方法論の視点
 2.インバウンドと仕掛けについて
  (1)インバウンドのインパクト
  (2)試論「日本アニメランド(NAL)構想」
 3.我が国の将来と地域の発展に向けて
  (1)社会課題の解決の必要性とビジネスチャンス ~ITのもたらす価値創造
  (2)地域社会こそ社会課題解決の現場 ~地域のニーズ・シーズと情報活用
  (3)未来へ向けて
おわりに