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書籍詳細

カテニナルゼンゴ

糧になる禅語

いまを充実させる生き方

佐藤隆定

発売日
2016/08/05
判型
A5判
ISBN
978-4-336-06042-6
ページ数
144頁

定価 1,430円(本体価格1,300円)

※品切増刷未定

内容紹介

幸福とは? 自分とは? 自由とは? 人生とは? 禅の言葉が満たすのは腹ではなく、心。すっと沁み入り、それは心の糧となる。物事の理(ことわり)を扱った深く豊かな視点から綴られる珠玉のエッセイ62編と禅語の世界を表現した美しい写真が織りなす新感覚フォトエッセイ。

人は誰もが幸せを求めて生きています。けれどもその幸せとは何なのかとあらためて幸せというものを問い、その問いをずっとずっと深めて考えていこうとする人は、あまりいません。でも、幸せが何なのかをはっきりと理解せずして、どうして幸せになれるでしょう。それはまるで目的地が定まっていないのに、目的地に向かって歩きだすようなもの。なんとなくあっちに幸せがある気がする。誰かもそう言っていた。ほかの人もあっちに向かって歩いている。だからたぶん、幸せはあっちにある――。本当にそうでしょうか?

著者紹介

佐藤隆定 (サトウリュウジョウ)

1984年生。愛知学院大学文学部在籍中、曹洞宗で出家得度。卒業後、福井県永平寺にて修行。現在、岐阜県美濃市霊泉寺副住職。禅僧でありつつ、エッセイストとしての顔ももつ。「生きる」という、人間にとって根源的・日常的な活動について禅という視点から考え、法話や執筆等を通じて人々に伝える活動を行っている。

目次

はじめに
自分とは誰か
 冷暖自知
 主人公
 自灯明
 独坐大雄峰
 随処に主と作る
 他は是れ吾にあらず
 担板漢
 泥多ければ仏大なり
 啐啄同時
 一日作ざれば一日食らわず
 百尺竿頭に一歩を進む
 放下着
 一無位の真人
 閑古錐
 明珠掌に在り
心はどこにある
 知足
 紅炉上一点の雪
 心を将って心を用いる
 慈愛
 直心是道場
 大円鏡智
 善をも思わず悪をも思わず
 妄想すること莫れ
 発心正しからざれば万行空しく施す
 八風吹けども動ぜず
 両忘
 日々是れ好日
 唯だ揀択を嫌う
 洗心
 身心
 発心百千万発
真理を見つめて
 道
 魚行きて水濁る
 諸の悪を作すことなく衆の善を奉行する
 喫茶去
 修証一如
 前三三後三三
 好事も無きに如かず
 縁起
 一物を説似すれば即ち中らず
 空
 日面仏月面仏
 苦
 遍界曽て蔵さず
 連城の美玉涅むれども緇まず
 看脚下
 大道無門
自然に学ぶ
 花枝自ずから短長
 春は花夏ほととぎす秋は月冬雪さえて涼しかりけり
 楓葉は霜を経て紅
 霧の中を行けば覚えざるに衣湿る
 万里無片の雲
 松樹千年の翠
 柳は緑花は紅
 春来たらば草自ずから生ず
 白雲幽石を抱く
 行雲流水
 鶏寒くして樹に上り鴨寒くして水に下る
 百花春至って誰が為に開く
 千里同風
 月落ちて天を離れず
 山川草木悉皆成仏
あとがき

関連リンク

佐藤隆定ブログ「禅の視点-life-」

『糧になる禅語』解説 (佐藤隆定ブログ「禅の視点-life-」より)