書籍詳細
テイホンユメノキュウサクゼンシュウ
定本 夢野久作全集 第8巻
- 発売日
- 2022/11/25
- 判型
- A5判
- ISBN
- 978-4-336-06021-1
- ページ数
- 1,044頁
定価 15,400円(本体価格14,000円)
内容紹介
歿後80年記念出版。多彩な活動の全貌を集大成した決定版全集。第8巻は、ルポ・韻文・雑纂ほかを収録。全巻完結。
著者紹介
夢野久作 (ユメノキュウサク)
明治22 (1889)年1月4日福岡に生まれる。本名杉山泰道。幼名直樹。法号萠圓。父杉山茂丸は近代における政界の黒幕といわれた。旧制修猷館中学を卒業後、近衛歩兵連隊に入隊。慶応義塾大学に入学後、大正2(1913)年に中退。放浪生活ののちに出家し、僧侶となる。大正6(1917)年に還俗し、父の出資による農園を経営する傍ら執筆を開始。結婚し、喜多流の謡曲教授となる。大正8(1919)年に九州日報に入社、記者となる。大正15 (1926)年に「あやかしの鼓」を発表し作家活動を始める。昭和10(1935)年「ドグラ・マグラ」を出版。昭和11年(1936)3月11日逝去、享年47歳。
西原和海 (ニシハラカズミ)
1942年、中国・哈爾濱生まれ。文芸批評、満洲国史研究。編著に『夢野久作の世界』、『夢野久作著作集』など。
川崎賢子 (カワサキケンコ)
1956年、宮城県生まれ。文芸・演劇評論家。日本近代文学研究者。博士(文学)。日本大学芸術学部芸術研究所研究員など。著書に『尾崎翠 砂丘の彼方へ』『もう一人の彼女 李香蘭/山口淑子/シャーリー・ヤマグチ』『宝塚 変容を続ける「日本モダニズム」』など。
沢田安史 (サワダヤスシ)
ミステリ研究者。SRの会、『新青年』研究会に所属。
谷口基 (タニグチモトイ)
1964年、東京生まれ。日本近代文学研究者。茨城大学人文学部教授。著書に『戦前戦後異端文学論』『怪談異譚』『戦後変格派・山田風太郎』『変格探偵小説入門』、共著に『闇のファンタジー』など。
目次
Ⅰ 報道/ルポ/スケッチ
〔備後丸通信〕
〔備後丸通信・第一信〕
〔備後丸通信・第二信〕
〔備後丸通信・第三信〕
東京震災スケッチ
大東京の残骸に漂ふ色と匂ひと気分
東京の焼け跡―往来で地震と火災に出喰はした人の話
変つた銀座の姿―焼跡細見記
残骸の東京―焼跡細見記
変つた東京の姿―焼跡細見記
復興の東京スケッチ
震災一年後の東京
一年後の東京
新東京スケツチ
街頭から見た新東京の裏面
東京人の堕落時代
福岡市の郊外
Ⅱ 韻文作品
〔『心の花』短歌〕
〔『九州日報』短歌〕
川柳能
夏の夜
祈る乙女
〔南五斗会集・川柳〕
いも子(こ)
福岡の盂蘭盆
茶番神楽
世界の三聖
雑詠
秋立ちぬ
堀尾緋紗子様霊位前
〔猟奇歌〕
旧稿の中より
古い日記の中から
Ⅲ アンケート/感想
〔附記〕
〔印象に残った作品〕
〔今年の探偵小説〕
〔江戸川乱歩の「陰獣」寸感〕
〔猟奇歌について〕
〔タダ一つ神もし許し賜はゞ……〕
〔ぷろふいるに寄する言葉〕
〔探偵小説問答〕
〔大衆文学に対する諸家の意見〕
〔本年度の傑作は何だ? 活躍した作家批評家は誰だ?〕
〔題をつける時・書き出しに・結末に・困つた話〕
〔三四年問答録〕
〔文学志望者に与ふる一家言〕
〔僕の推薦する新人〕
〔少年時代に愛読した小説とその感想〕
〔4月馬鹿凸凹集〕
〔私の好きな男、私の好きな女〕
〔「九州文化」に対する諸家の批判と希望〕
〔ハガキ回答〕
〔探偵文壇への希望〕
〔推薦図書館〕
薄間抜けの称
Ⅳ 座談/合評
品紫評紅録 采女
實氏の大江山合評
「能楽」と歌舞伎の行方
花筐(大返し)の合評
「モンパルナスの夜」座談会
三井寺の合評
Ⅴ 漫画
〔時事漫画〕
Ⅵ 雑纂
▼拾遺
青柳喜兵衛を描く
▼学生時代の文章
阿蘇紀行
▼底本に欠落がある作品
発明家
首縊りの紛失
蠟人形
傀儡師
われぬ卵(たまご)
能とは何ぞや
▼未発表作品
如意とは?
非医者漫談
狂歌師 赤猪口兵衛―博多名物非人探偵
〔ゴーヂヤン・ノツト倶楽部(部分)〕
喜多文子
〔六平太先生に訴へる〕
▼異稿
謡曲黒白談
塵
露国俘虜(日露戦争当時の)
大手柄芝居狂(きちがひ)
▼例会記事
赤土山より
赤泥社選歌及批評
赤泥社七月例会記事
*
曙会新年会記事
二月の曙会―附踏絵の批評に就て
筑前博多より
「大隈言道翁紀念篇」を頂きし日
赤泥社例会[1]
博多だより
赤泥社例会[2]
赤泥社短歌会
赤泥社三月例会
赤泥社四月例会
赤泥社六月例会の記
赤泥社歳末例会の記
赤泥社新年の記
赤泥社二月会記
川柳南五斗会―旧稿討議選評
南五斗会例会―第二回
歌芳子夫人追悼川柳会
解題 西原和海・川崎賢子・沢田安史・谷口基
夢野久作著作年譜 沢田安史編
夢野久作年譜 沢田安史編
定本 夢野久作全集 索引