国書刊行会

内容紹介

1980年以降、日本に来た「ニューカマー」の韓国人たちは、これまでとは異なる独自の価値観を持ち、日本に定着しはじめた。日本と韓国を知る著者による調査とインタビューから浮かび上がる、大久保コリアンタウンに暮らす韓国人たちの本当の姿。

著者紹介

朴正義 （パクジョンウィ）

日本生まれ。東京大学大学院総合文化研究科にて博士学位取得（学術）。圓光大学（韓国）教授。韓国日本文化学会元会長。
著書に『日本神話思考』（圓光大学校出版局、1996 年）、『日本生活と文化』（J&C、2001 年）、『日本社会と文化』（J&C、2003 年）、『日本大衆文化の理解』（J&C、2003 年）、『日本･日本人の理解』（図書出版、2011 年）、『『三国遺事』檀君を根拠とする国民
国家観の研究』（ 人文社、2012 年）などがある（以上すべて韓国にて刊行)。

目次

第１部　大久保コリアンタウンとニューカマー
1　ニューカマーの街、大久保コリアンタウン
2　オールドカマーの歴史を継承しない「大久保コリアン」
3　日本国籍取得を拒否する「大久保コリアン」
4　「大久保コリアン」が日本国籍取得をためらう原因
5　グローバル社会に生きるニューカマー

第２部　大久保コリアンタウンの声

1　日本社会との共生に夢を託す　金煕錫(キムヒソク)
2　韓国の理解を求めて韓国語の伝道師に　李承珉(イ　スンミン)
3　日本が好きで日本の生活を楽しむ　沈起連(シン　ギヨン)
4　大久保を起点として世界ドリームを　李忠基(イ　チュンキ)
5　韓国文化を発信する韓国文化の伝道師　申尚潤(シン　サンユン)
6　裸一貫から大企業を築き上げる　羅承道(ナ　スンド)
7　日本におけるマッコリのパイオニア　金孝燮（キム　ヒョソプ）　
8　日韓両国へハッピー通信を送り続ける　晋永燮(ジン　ヨンソブ)
9　差別に悩むより、差別を乗り越える力を　金在虎(キム　ジェホ)
10　留学生の世話役として世界を目指す　高卿勛(コ　ギョンフン)
11　無鉄砲な肩書きなしの一匹狼　金鐘来(キム　ジョンレ)
12　日韓の和解を求めて、一同に集える広場を　金根煕(キム　グンヒ)
13　Ｋ－文学によって韓国文化の真の理解を　金承福(キム　スンボク)
14　ニューカマーのオモニとして　呉世粉(オ　セブン)
15　国家代表選手である娘の国籍に悩む　高美形(コ　ミヒョン)
16　ニューカマーをリードする若い熱き実業家　李義炯(イ　ウィヒョン)
17　韓国人だから、韓国人として生きて行く　趙玉済(チョ　オクジェ)