書籍詳細
ゾウホ チュウゴクゼンショノケンキュウ
オンデマンド版
酒井忠夫著作集 1 増補 中国善書の研究 (上)
- 発売日
- 2012/06
- 判型
- A5判
- ISBN
- 978-4-336-05496-8
- ページ数
- 576頁
定価 17,050円(本体価格15,500円)
内容紹介
前著『中国善書の研究』は、善書の作製、流通の最盛期であった明末清初期までを扱ったが、さらに清代~民国期の善書の作製、流通状況について明・清王朝の民衆教化策ともからめて述べる。次に日本、台湾、東南アジア、朝鮮等周辺諸国への伝流と影響について考える。また善書と関連する嘉言・教訓集の作製や山人的儒士の作製した教訓書、「清言」類についても触れる。
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著者紹介
酒井忠夫 (サカイタダオ)
1912年3月25日 福井県坂井郡棗村小幡に生まれる。
1935年3月、東京文理科大学東洋史学科卒業
1935年4月、東京文理科大学助手(東洋史学教室勤務)。
1964年4月、東京教育大学教授。
1974年5月、筑波大学教授・附属図書館長。
1975年4月、筑波大学名誉教授。
主著に、『中国善書の研究』(弘文堂、1960年)、『酒井忠夫著作集』(国書刊行会、1997年~2011年、全6巻)がある。
2010年2月19日逝去。
目次
図 版
序 説
第一章 明朝の教化策とその影響――特に勅撰書を主として
一 はしがき
二 明朝の勅撰勧戒書
三 勅撰勧戒書の種類
四 勅撰勧戒書の俚俗的形式
五 大誥による勧戒教化
六 六諭の問題と郷約における六諭
七 郷約と六諭
八 六諭と家訓
九 六諭の演訓とその民間への影響
十 勅撰勧戒書の演訓とその影響
十一 勅撰勧戒書と民衆宗教
十二 教化策と郷紳・士人
第二章 明末の社会と善書
一 郷紳・士人の用語
二 郷紳・士人と科挙制度
三 郷紳と明末の社会
四 士人と明末の社会
第三章 明代における三教合一思想と善書
一 はしがき
二 太祖の宗教政策と三教思想
三 泰州学派の三教思想
四 科挙と三教思想
五 三教思想と正統思想
六 三教思想と善書
七 文人と三教思想
八 林兆恩の三教思想
九 東林学派と三教思想
十 道教と三教思想
十一 仏教と三教思想
十二 三教思想と明代民衆文化の地域性
第四章 袁了凡の思想と善書
一 はしがき
二 袁了凡の伝
三 袁了凡の著書
四 挙業の学
五 善書の思想
六 袁氏の家の伝統
第五章 功過格の研究
一 はしがき
二 功過格以前
三 道蔵本功過格
四 袁了凡の功過格と袾宏の『自知録』
五 明末の功過格――『廸吉録』と『日乾初揲』、『勧戒全書』本功過格
(一)顔茂猷について
(二)顔茂猷と復社
(三)顔茂猷と雲起社
(四)顔茂猷の善書思想
(五)廸吉録格と勧戒全書格
(六)勧戒全書本功過格
六 清初の『彙編功過格』と『彙纂功過格』
七 不費銭功徳例
八 結び
第六章 陰隲文について
一 はしがき
二 陰隲文の諸註釈書
三 陰隲文の経文
四 陰隲文の源流・結び
第七章 明末における妖書邪経と宝巻流邪経巻
一 はしがき
二 明末の宝巻以前の通俗宗教経巻
三 明末の宝巻