書籍詳細
ニホンエイガジヒョウシュウセイ
日本映画時評集成 1976-1989
- 発売日
- 2016/02/19
- 判型
- A5判
- ISBN
- 978-4-336-05483-8
- ページ数
- 560頁
定価 5,940円(本体価格5,400円)
内容紹介
徹底して日本映画の現在と格闘しながら新たな〈活劇の行方〉を問いつづける――「キネマ旬報」で長期連載中の《日本映画時評》を一挙単行本化! 時評を突き抜けた圧巻の時評集成、激動の70年代後半+80年代篇。
【目次より】
日本映画の惨状に怒りを/カタログ文化時代の非映画的映画/ぶざまに肥満した大作映画の愚かさ/映画を自ら侮蔑する映画/過激なる女優・谷ナオミよ、さらば/映画的想像力という怪物/愚純な作品への憎悪と殺意/映画的リズムの快とは/面白さの横すべり/映画の底が抜けた/松田優作への加担/ゲンバク級の痛快さが炸裂する/止まったらダメ/黒澤明の詐術より山下耕作の悲惨さのほうに/明るい闇のなか、悲しみの桜吹雪が舞い乱れ/薬師丸ひろ子の顔が輝きだすとき、映画体験が感動的にせりあがってきて/ベクトルの捏造/形が定まってしまうことへの狂おしい拒絶が爆裂体となって/悪口の楽しさ/遊びの感覚に満ちた鈴木則文と森田芳光の映画が映画の解体をどう生きているか/のしかかる力を突き抜けて森﨑東の個性がギラリ一閃し/山口百恵映画の豊かさとは/感情をもたない映画がどうして人を感動させられるか映画だけが輝く瞬間/宴会としての映画/ぶつかて揺れる男女の狂おしい姿を描く映画が見る者に激しくぶつかって……
※初版第1刷において、組版ミスによって行がずれる誤りがありました。
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(41頁と220頁)。
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著者紹介
山根貞男 (ヤマネサダオ)
1939年大阪生まれ。映画評論家。大阪外国語大学フランス語科卒業。書評誌・書籍編集者を経て、映画批評誌「シネマ」69~71の編集・発行に参加。1986年から2022年まで「キネマ旬報」に日本映画時評を書き続けた。2023年逝去。主な著書に『映画狩り』(現代企画室)、『活劇の行方』(草思社)、『映画が裸になるとき』(青土社)、『映画ーー快楽装置の仕掛け』(講談社現代新書)、『増村保造 意志としてのエロス』(筑摩書房)、『映画の貌』(みすず書房)、『マキノ雅弘 映画という祭り』(新潮選書)、『東映任俠映画120本斬り』(ちくま新書)、『映画を追え フィルムコレクター探訪の旅』(草思社)、共著に『誰が映画を畏れているか』(蓮實重彦、講談社)『任侠映画伝』(俊藤浩滋、講談社)『映画監督深作欣二』(深作欣二、ワイズ出版)、『俳優 原田芳雄』(原田章代、キネマ旬報社)、編著に『日本映画作品大事典』(三省堂)などがある。